5球団スカウト評価…木製バットで京都独自ブロック大会”優勝”の龍谷大平安・奥村真大がプロ1本宣言…兄はヤクルトのあの人
試合は7イニング制とはいえ、3人の継投で”ノーノー”を達成した。しかも、2つの併殺打で残塁ゼロという好ゲームに熱血漢の原田監督は涙ぐんだ。 「この夏、一番いい試合。バッテリーを中心に守り勝つ野球ができたし、ツーアウトからつながった。(夏の甲子園が中止になり)どんな言葉を投げかけても選手には響かないと思う。3カ月、一番成長する時期を奪われた。やるせない。もし、わたしが現役だったらグレているかもしれない」 その原田監督に奥村への”贈る言葉”をリクエストすると、こんな答えが返って来た。 「本音を言えば、大学に行けばと思うけれど、アイツが決めたことだから。4人兄弟の末っ子で入学して来たときは甘ちゃんだったけれど、顔つきも変わり、やっと兄ちゃんと言えるぐらいまでなった。1、2年では活躍できても責任が出てくる3年になると、そうはうまくできなくなるもの。それでもアイツは結果を出した。応援しますよ」 高野連とNPBは合同で8月29、30日に甲子園、9月5、6日に東京ドームでプロ志望の高校3年生を対象にしたトライアウト「プロ志望高校生合同練習会」を開催するが、奥村も参加予定。そこで猛アピールするまで奥村の夏は終わらない。 (文責・山本智行/スポーツライター)