分類僻極まれり!品種ごとにジャムをつくって食べ比べ。比べてわかったジャムにおすすめの3品種
おなじみの講師の方々に、愛する植物を思う存分語っていただく連載「私の植物偏愛記」。『趣味の園芸』7月号では、花木を中心に植物全般に造詣の深い倉重祐二さんに、観葉植物への愛を語っていただきました。 「集めて、分類すること」が昔から好きだったという倉重さん。そんな倉重さんの性格がよく表れているのが、一時期凝っていたというジャムづくり。イチゴやイチジクなど、さまざまな果物を、品種ごとにジャムにして食べ比べていたそうです。 ウェブだけで読めるこの「こぼれ話」では、倉重さんが実際に食べ比べてたどり着いたジャムにおすすめの果物3品種を紹介します! スーパーで果物を購入するとき、新たに苗を購入するときに、ぜひご参考になさってください。 * * * 新潟で暮らしていたころは、季節ごとの果物を手に入れやすい環境でした。例えば、同じイチジクでも、いろいろな品種の果実を入手できたので、品種ごとにジャムにして食べ比べていた時期があります。 品種によっても、産地や年によっても、味や香りが変わります。生で食べておいしいものは、ジャムにしてもおいしいです。実際に食べ比べて、「これはうまい!」と思った3品種をご紹介します。
イチゴ '越後姫'
イチゴは冬から春のジャムの王者です。なかでもおすすめしたいのが、新潟生まれの品種 '越後姫'。果実が柔らかく、色も明るくて美しいです。香りがよいのもうれしいですね。新潟県外への出荷はあまり多くないようですが、もし出会えたら、生でもジャムでもぜひ食べてみてください。
イチジク 'バナーネ'
冬から春がイチゴなら、初夏から秋のジャムの王者はイチジクです。'バナーネ' は果肉に粘りがあり、甘みが強い品種です。生で食べるのももちろんよいですが、ジャムにすると驚くほどおいしくなりますよ。
洋ナシ 'ラ・フランス'
冬にぜひ味わってほしいのが洋ナシ 'ラ・フランス'です。苗を園芸店などで見かけることは多くないかもしれませんが、スーパーで果実を見かける機会は多いのではないでしょうか。ジャムにすると、生で食べたときとはまた印象が違って、ほどよい香りや品のよい甘みを楽しむことができます。