「何か自虐を言えない世の中のほうがつらい」―― 川村エミコ42歳、仕事・恋愛に忙しい日々
自身の風貌や境遇を自虐にするお笑いが共感を呼び、人気芸人の仲間入りをした川村エミコ(42)「これで生まれてきたから、このままの自分を受け入れて頑張る――」。求められてきた「根暗」「不幸」「不細工」な役回りを体当たりの雑草根性で駆け抜けてきたが、葛藤はなかったのか。お笑い観から恋愛・家族観まで、川村の本音に迫った。(Yahoo!ニュース オリジナル特集編集部)※取材は昨年12月に実施
「誰かの幸せ=自分の不幸せ」にしないほうがいい
現在42歳で独身の川村。こけし好きで、70体と共に暮らす。仕事は順調で、日々の生活は充実している。だが、人のぬくもりを感じたいと思うときもある。 「ロケ終わりとかのすごい疲れたとき、宿泊先のホテルの支配人にすごい笑顔で『お疲れさまです』『ゆっくりしてくださいませ』とか言われると、ちょっと一回ハグしてもらえませんか?って、言葉が出かかります(笑)。誰か、人肌であっためてくれるロボット造ってくれないかしら?(笑)」 積極的に恋愛をしたい気持ちはある。コロナ禍の婚活では、マッチングアプリも使った。 「(出会いがないのを)コロナのせいにしても、コロナは何もしてくれないと思って、ゴンゴン行きました。ガンガンの上です(笑)。顔写真も載せて、Zoomでだったら会ったっていいじゃないって。月に1~2回会っていました。だけど身ばれして、変な人から連絡来て、もうやめました(笑)」 結婚や家族に対する考えは、40代になって大きく変わった。 「30代は、絶対に結婚したいから、それだけに頑張ろうと思ったけど、今は独身のままの可能性も大いにあり得ると思って。このまま独身バージョン、誰かと一緒になるバージョン、ツーラインを考えて生きています」
しかし「女の幸せ=結婚」という考えはいまだ根強く、川村の周りも例外ではない。 「私はすぐ上に立たれやすいタイプだから、『独り身だったら寂しいでしょう』とか『何で結婚しないの』とか言われたりします。でもそういうときは、『ほんとに結婚したいよ、でもどうしたらいい?』って心から言うと、アドバイスを言ってくれる。何か得られるものは得て、その時間を悲しいものにしないための努力をします」 「『自分と心のつながれる人がこのまま見つからなかったらどうしよう』みたいなのはありますし、誰かと一緒になるってことはやっぱりうらやましい。だけど、誰かの幸せを自分の不幸せにしないほうがいい。そういうので落ち込んだりするのはすごくもったいないから、食べることとか、日々の楽しみで自分が楽しいこと見つける方がいいかな」