大阪府・吉村知事が定例会見6月17日(全文4)五輪はどうリスクを最小化するか
五輪は開催すべきと考えているのか
例えば緊急事態宣言を要請するときについても、こちらが要請しないとなかなか緊急事態宣言が発動されないこともやっぱりあり得ますし、こちらが要請したからそれがきっかけになって動きだすということもこれまで多くありますから、そういった意味ではその状況ということになりますけど、国に府としての、都道府県としての意見を言うということは非常に重要ではないかと思っています。 毎日新聞:それと、今回、国の国会のほうでも盛んに議論されていましたけども、東京オリ・パラの開催についてなんですが、もう約1カ月後に迫っていますけれども、知事のお考え、実施すべきかどうか、今のお考えをお聞かせください。 吉村:これについては主催都市、開催都市である東京都がやると、まず言っています。メディアではいろいろ、いろんなご意見があったり、テレビでもいろんなこといわれたりするんですけど、開催都市は東京都ですから、東京都がやると明言をしているわけです。それを一緒にやる国も、総理もG7で開催をしますということで協力意向を取り付けてくる。つまり国も五輪をやるという判断をしているということです。また、党首討論を見ても、立憲民主党との党首討論を見ましたけども、もう第一党の野党も死に物狂いでもうこのオリンピックを中止させるというような気迫はまったく感じられませんでした。
府外に警鐘を鳴らす考えは
国としては、国というか、これは、オリンピックはやるということはもうそうなんだろうと思います。だから知事としてもこれはオリンピックをやるということだと思いますが、大事なのはやはり、じゃあやるのであればそのリスクっていうのをきちんと明らかにして、詳細にして、そのリスクを最小化していくというのがこれから非常に重要なのではないかというふうに思っています。これは東京都が主催ですから、そういった意味で最後、判断するのは東京、国、IOCと判断されるというふうに思いますので、僕自身があんまりどうこういう話ではないとは思いますけども、これはもうやると。やることを前提にどうリスクを最小化させるかが非常に重要じゃないかと思っています。 毎日新聞:今の緊急事態宣言の話でもそうですし、以前、囲みでも盛んにおっしゃってましたけど、宣言解除に関しては知事も、下を向いて待つのもありだけれども、こうすべきだっていうような姿勢っていうのをしっかり示していくべきだっていうようなお話をされてましたけれども、同じような権限外のお話でも、東京五輪に関しては何かIOCの決定とか、東京都が判断すべきことだっていうことで少し静観の構えを見せているようにも感じられるんですけれども、選手とか組織関係者とかマスコミ関係者とか、世界各国から新たな変異株っていうのがもしも持ち込まれたときには、非常にまた感染が東京を中心に拡大する懸念もありますし、英国株の猛威を経験した大阪府としてこの辺り、五輪を開催することへの懸念を感じたりとか、何か府外に警鐘を鳴らすお考えとかありませんでしょうか。 吉村:なのでまずリスクを最小化させるっていうことが非常に重要なんだろうと思います。そういった観点から考えると、できるだけお祭り騒ぎにしないということが非常に重要なんじゃないかなというふうに思っています。というのも、これは選手であったり関係者についてはどういった感染対策を取るか、これこそまさに国や都や組織委員会でしっかり判断して決定されることだと思いますので僕がどうこう言うことではないというふうに思っています。そこはしっかり対策を取られるんだろうと思います、開催すると言っているわけですから。そこに責任のない、権限のない僕が言うこと自体が無責任だと思いますので、特にそこはもうしっかり対策を取っていただけるんだというふうに思います。