JR東海支援のテキサス新幹線、親日アムトラック副社長が明かした「名称案」 車両は「日本メーカーが製造」、単独インタビューで明言 連載『鉄道なにコレ!?』(第65回)
▽明かした名称案は テキサス新幹線計画は、テキサス州とJR東海(英語名はセントラル・ジャパン・レールウェイ)を組み合わせた「テキサス・セントラル」の事業名で呼ばれている。「アムトラックは非常に力強いブランドだ」と主張するバイフォード氏は、支援するアムトラックのブランドを冠してテキサス新幹線を運行することを検討していると明らかにした。 アムトラックはニューヨーク経由でワシントン―ボストン間を結ぶ高速列車の「アセラ」をはじめとする主要列車に名前を付けている。 テキサス新幹線の呼称は「未定だ」と前置きしつつ、「『アムトラック・テキサス・セントラル』とすることも可能だ」との認識を示した。この方法ならば地元テキサス州と支援するアムトラック、JR東海のいずれの名前も盛り込まれ、利害関係者の顔が立つ。 バイフォード氏は「利用者からはとても有名で、アメリカの象徴的な存在であるアムトラックの路線網の一部として運行すべきだ」と提言。「列車の側面に『アムトラック』の名前が記されるようになることを期待している」と語った。
▽切符はアムトラックのアプリで テキサス新幹線の発券・予約システムには「アムトラックのシステムを使う」と明言。アムトラックのスマートフォン向けアプリで切符を買えるようになるとの見通しを示し、「シンプルで、うまく機能するサービスを使うべきだ」と強調した。 アムトラックは途中でテキサス州内の大都市のダラス、フォートワース、州都オースティンにも停車する中西部イリノイ州シカゴ―テキサス州サンアントニオ間の夜行列車「テキサスイーグル」を走らせている。 バイフォード氏は「オースティンやサンアントニオなどと結ぶ列車も増やしたい」と述べ、テキサス新幹線と乗り継いで移動するのも可能になるとの見通しを示した。 ▽「もしトラ」のリスクも アメリカ当局は今年4月、運輸省と日本の国土交通省が「新幹線技術を活用したテキサス・セントラル計画をアムトラックが主導することを歓迎した」と公表した。アムトラックの担当幹部のバイフォード氏がテキサス新幹線計画を推進するキーパーソンとなり、実現に向けた動きが加速するとの見方が出ている。