「ドコモ口座」不正利用問題 NTTドコモが会見(全文4)犯人の特定に協力したい
姿勢のぶれ、迷走の背景には何があるのか
産経新聞:産経新聞の高木と申します。まず1点目なんですけれども、今回被害、先ほど3日には最初の被害が銀行から上がってきたというようなお話、あったんですけれども、そこから口座の新規登録の停止が五月雨式になって、結局、きのう35行全部の停止に至るっていうような、すごい後手後手に回っているような印象がありまして、しかも8日の時点のプレスリリースでは御社が個人情報流出したわけではないっていうような内容のあれで、今、セキュリティーの甘さがあったっていうふうに非を認めていらっしゃる、今の状況と真逆のようなプレスリリースを出していらっしゃるんですけれども、この事案の対応についての御社の姿勢のぶれというか、迷走の背景はどういうものがあったのでしょうか。どういう経緯で今のような対応になっているのでしょうか。それがまず1点です。 丸山:では今の質問、お答えさせていただきます。先ほど申し上げましたように、事例が、報告があって私ほか、マネジメント層にはすぐに報告が上がっております。で、実はそのときにはまだ情報は今のような形で十分ではございませんでした。ネットに書かれているような情報が実はほとんどでございまして、そもそもドコモから情報が流出したのでないかというのが実は当時ネットに相当書かれていたというふうに記憶をしてございます。 ドコモからその銀行の口座情報ですとか、それから暗証番号ですとか、そういうものが漏れているのかどうかっていうのは当然私どもも本当にそういうことがありうるのだろうかっていうことで、内部で検討をさせていただきました。結果そういうことはおそらくあり得ないというか、もともとそういうものは保有していないっていうことが判明しましたので、従ってわれわれからそういうものが流出したわけではないということを取りあえずプレスの中で表明をさせていただきました。
詐欺メールなど二次被害に対する対応は
ですが必ずしも、これ今から考えると、まったくご指摘のとおりで全貌をつかんだ上での対応ではなかったのではないかと言われると、それはそのとおりだと思いますし、私ども銀行さんからいただく局部的な情報だけをベースに、あとそういうネット等のうわさをベースにいろんな分析をしてございましたので、こういう事態になってしまったということは反省をしてございます。 産経新聞:2点目なんですけれども、今回と同様の被害が新しく起きるようなことは、あんまりこれからは考えにくいとは思うんですけれども、それとは別に今回ドコモ口座の不正利用に関して、あなたの口座番号が流出していますみたいな詐欺メールが出回ったりとかっていうような可能性もこれから考えられると思うんですけれども、そういった二次被害に対する対応っていいますか、啓蒙だったりとか、注意喚起だったりとか、どのように考えていらっしゃるのでしょうか。 丸山:現状でも実はフィッシングメールという形態で、いろいろ、実際にお客さまにそういう当社の名前をかたってメールを出されるようなもの、当社に限らず大手の企業さんの名前をかたってやられるケースは、実は相当数ございまして、これは発見するたびにわれわれテークダウンをそれぞれの、出し元のところにお願いをしてございます。そういう活動は地道にある程度続けていくつもりでございます。 あと、今回と同様のパターンであれば、われわれ今回のような形を前提に当然、今回の措置である程度できると思うのですが、これはいろいろな、なんて言うんですかね、これを悪用するというパターンっていうのがいろいろ想定されると思いますので、そういうものについてはこれからもう少し検討を深めてまいりたいというふうに思っています。 司会:それでは次のご質問のある方。一番はじっこの列の、よろしくお願いします。