健康に良い食べ物は野菜、魚、そして〇〇! ただし、NGな食べ方も。エビデンスに基づいた“積極的に食べたいもの”はコレだ
野菜は身体に良いが、野菜ジュースはNG
野菜や果物が健康に良い食べ物であることは、多くの人がすでに知っている常識である。しかし、野菜や果物なら何でもいいというわけではない。 未加工の野菜や果物が健康に良いという研究結果はたくさんあるものの、野菜や果物をジュースやピューレなどに加工したものでは健康上のメリットがなくなってしまう可能性が示唆されている。 「未加工の野菜や果物」とは、生である必要はなく、茹で野菜でも野菜のスープでも良い。一回冷凍した野菜や果物を解凍してもそれほど大きな変化はないだろう。しかし、加工品になると話は変わってくる。 ここで言う「未加工の野菜や果物」とはスーパーや八百屋で売っている本物の野菜や果物のことであり、フルーツジュースやピューレなどの加工されたものは含まない。これらは加工の過程で、不溶性の食物繊維(水溶性の食物繊維は加工品にも含まれる)などの重要な栄養素が失われてしまうため、健康上のメリットが失われていると考えられている。 そう考えると、大部分の不溶性の食物繊維が失われていると思われるコールドプレスジュースよりも、未加工の野菜や果物をそのまま破砕するスムージーの方が健康に良いと思われる(この2つを実際に比較した研究はないため、これは筆者個人の見解である)。 では、野菜や果物にはどのような健康効果があるのだろうか。16の研究をまとめた研究によると、1日の果物の摂取量が1単位(バナナなら1/2本、りんごなら小玉1つ)増えるごとに、全死亡率は6%減り、野菜の摂取量が1単位(小皿1杯)増えると全死亡率は5%減ると報告されている。 野菜や果物は食べれば食べるほど死亡率は減るものの、1日の摂取量が5単位(380~400g)を超えると、それ以上摂取量が増えても死亡率は変わらなくなると考えられている。つまり、1日400g位食べれば健康上のメリットは十分であると言って良いだろう。 心筋梗塞や脳卒中などの疾患によって死亡する確率は、野菜や果物の摂取量が1単位増えると4%下がり、糖尿病の発症率も果物をほどほどに食べている人の方が低いと考えられている。 ちなみにじゃがいもを野菜だとイメージする人もいるかもしれないが、じゃがいもは「白い炭水化物」となるので注意してほしい。じゃがいもはフライドポテトやポテトチップスといった悪しき食品の代表格でもあり、糖尿病や肥満のリスクを高めることが研究で示されている。