【侍ジャパン】プレミア準優勝もWBCへの布石か MLBスカウト「ラインアップを見たら分かる」
国際大会「プレミア12」で井端弘和監督(49)が率いた日本代表は無念の銀メダルに終わった。ただ、全9試合を通じて井端監督が振るったある采配が、2026年に開催される「第6回WBC」制覇につながりそうだ。 【写真】台湾の“超人気チア”リン・シャンがファンに神対応 侍ジャパンはオープニングラウンドから白星を重ね、決勝の台湾戦(24日、東京ドーム)にだけ黒星を喫した。最終的に8勝1敗。大会連覇は逃したものの、海外から見た井端ジャパンへの高評価は不変のようだ。その大きな要因が、2年後を見据えた打線の輪郭が見えたことだという。 日本代表の全試合をチェックしたMLBスカウトの一人は「ラインアップを見たら分かるよ」と言い「捕手、二遊間、中堅とセンターラインの選手を固定した中、打順は上位と下位の2人ずつ分けて起用していた」と指摘した。1番から始まる上位打線にはほとんどの試合で桑原(DeNA)、小園(広島)、辰己(楽天)を置き、7番以降の下位には遊撃の源田(西武)や紅林(オリックス)、捕手の坂倉(広島)を配置した。この起用法こそが、WBCへの布石だったというのだ。 「1番はおそらく指名打者で大谷(ドジャース)。3、4番に鈴木(カブス)や吉田(レッドソックス)、その後の5、6番には一、三塁で岡本和(巨人)、村上(ヤクルト)、牧(DeNA)をチョイスすれば『プレミア12』の日本打線にもすっぽりとハマる。打者の左右のバランスを含め、全体の流れを考えても理想的」(前出スカウト) WBCでは昨春のようにメジャーリーガーの参戦が見込まれる。ディフェンスの要であるセンターラインを崩さずに〝本番〟を迎えるべく、打線の「並び」にこだわっていたとの見立てだ。 次回WBCまで指揮を執ることが内定している井端監督。プレミアでは最後に涙をのんだが、手にした収穫は決して少なくなさそうだ。
赤坂高志