大阪府・吉村知事が定例会見10月7日(全文2)都構想で消防・防災体制が強化される
東京消防庁のような組織をつくらないと駄目
吉村:それから僕、市長時代も経験したんですけど、西日本で豪雨被害が起きたときに、派遣したんです、消防大隊を。大阪ってどういう大隊になるかっていうと、大阪市消防局が大隊長を任命になるわけですけど、それ以外の消防署の職員なんかも、ある意味、混成部隊みたいになって、そして大隊を組んでいくわけです。警察とは別々な動きをしていくわけ。 僕がやっぱり大阪市長として、これはもう帰ってくるときに労をねぎらいたいという話をしたら、いや、それはやめてくれと。大阪市役所にみんな集結して労をねぎらうっていったら、それはやめてくれと。大阪市の職員だけじゃないんですと。まずどこか違うところに全員集まって、そしてばらばらになってから戻ってきた大阪市消防局員をねぎらってくださいっちゅうので、それをやりました。 そのときに思ったんですけど、結局、大阪市長が消防大隊のある意味トップなのか、大阪府知事がトップなのか、もうよく分かんないなと。そのときは当然、大隊を結成して、これはうまくなんとか連携しながらやっているわけですけど、これはやっぱり東京消防庁のような組織をつくらないと駄目だなというのは、やっぱりもう経験としてもそこは思います。 それから消防体制について、例えば消防車についても、例えばはしご車で言うと、東京都のはしご車の数と大阪府のはしご車の数って、実はほぼ一緒なんですよ。86台ぐらいですかね、ほぼ一緒なんです。でも東京都って1400万都市ですから、そして大阪府は880万都市です。東京都のほうが皆さんご存じのとおり、どう考えても高い建物のほうが多いわけですよ。
なぜ大阪府にはしご車が多いのか
じゃあなんで大阪府にそんなにはしご車が多いのとなったときには、それぞれのやっぱり市町がはしご車を持つというところから始まっていますから、つまり消防が全体最適の形になってないんです。同じ財源であるならば、これはやはり全体最適の消防体制を敷くということによって、消防力が強化されることになりますので、そういった意味でははやり大阪の消防体制というのが全体最適になっていないということは、僕は大都市として、これから目指すべき姿として都構想で修正をかけていくべきじゃないかなというふうに思います。 ちなみに、東京消防庁で86台、大阪府全域で82台ですから。やっぱりこれは消防、防災という機能においても全体最適になっていない。掛ける予算が一緒なのであればね、やっぱり司令塔をできるだけ一元化していく。消防本部もできるだけ大きな単位でやっていくということが消防力の強化につながるんじゃないかなと。 その消防の専門家の先生がどこまで詳しいかは知りませんけど、やっぱり基礎自治体としての防災体制のやり方と、広域自治体がやるべき役割っていうのは、やっぱり明確にそれぞれ強化したほうがよくて、基礎自治体の仕事としてはやっぱり避難所の設営だとか、あるいは家が壊れたらその壊れたことを認定する作業であったりとか、非常に身近なところをやっているので、そういったところを徹底してやっていくと。大きな事前の、それからソフトの防災訓練とかいろんなことをお伝えすると。ハードのものすごく大きなところというのは、やっぱりこれは広域自治体がやったほうが、さっき言ったように進みますしね。 それから警察とか消防とか自衛隊を動かすとかいうのも、やっぱり広域であったほうが強力に進められますので、そこら辺は、僕は大阪都構想をやったほうが、消防体制、防災体制というのが強化されると思います。その専門家とはちょっと意見が違います。