【シャネル】の名品ジュエリー「コメット コレクション」の魅力
1932年に発表した初のハイジュエリーで、身につける女性の自由を重んじたマドモアゼル シャネル。当時から変わらぬ人気を誇る"コメット コレクション"の背景に迫ってみよう 【写真】シャネルの「コメット コレクション」ほか、天体・星モチーフのジュエリーをもっと見る ブランド : CHANEL(シャネル) コレクション : Comète Collection(コメット) コレクションの誕生年 : 1932年 原産国 : フランス 素材 :ホワイトゴールド, ダイヤモンド 価格 : ¥1,430,000 ~ ¥1,881,000
自由に躍動する"コメット"。その軽やかさはタイムレス
1932年11月、マドモアゼル シャネルは初めてのハイジュエリー コレクションを発表した。メインピースとして登場したのは、星やコメット(彗星)をテーマにしたジュエリー。パリの夜空に光を放つ星雲や、流れるようなコメットの煌めきにインスパイアされたマドモアゼル シャネルは、「女性を輝く星空で包んでしまいたいの、あらゆる大きさの星をちりばめて」と語っている。彼女にとって星やコメットは、束縛されない生き方の象徴だったのかもしれない。 (上)"コメット コレクション"リング〈WG、ダイヤモンド約0.65ct〉¥1,804,000・(中)"コメット コレクション"ピアス〈チェーン部分を取り外せる2way/WG、ダイヤモンド約0.46ct〉¥1,881, 000・(下)"コメット コレクション"リング〈WG、ダイヤモンド約0.43ct、センター0.15ct〉¥1,430,000/シャネル
それから約1世紀、コメットモチーフの人気は変わらない。左ページ上のリングは、’32年にヘッドドレスにあしらわれたシェブロン(流れ星の尾に用いられているV字型あるいは山型の模様)を効果的に配したデザイン。星が指の端にくるように着用すると、彗星らしい躍動感が強調される。下のリングもファーストコレクションに通じる、指を束縛しない軽やかなデザインが際立つ。マドモアゼル シャネルがジュエリーにもたらしたのは、ダイヤモンドの輝きを引き立てるシンプルな構造とトランスフォーマブルなデザイン、そして権威を象徴する重厚なピースからの解放。つける人の自由を尊重する強い意志が、自分のために楽しんでつけるジュエリーとして現代に結実し、輝き続けている。 (上)"コメット コレクション"リング〈WG、ダイヤモンド約0.43ct、センター0.15ct〉¥1,430,000・(下)"コメット コレクション"リング〈WG、ダイヤモンド約0.65ct〉¥1,804,000/シャネル ※この特集中、以下の表記は略号になります。WG(ホワイトゴールド) SOURCE:SPUR 2025年02月号「ジュエリーを巡る冒険」 photography: Masanori Akao 〈whiteSTOUT〉 styling: Mayu Yauchi art work: Hikari Hirakida edit: Hiroko Naruse