GA4の難しさを解明! サイトのパフォーマンス改善に欠かせない指標とは
ただ一方で、セッション最適化とユーザー最適化は、二者択一の関係ではないと木田氏。
┌────────── セッション最適化とユーザー最適化は、二階建てだと理解してください。セッション最適化は、戦術の最適化。わかりやすく、使いやすいWebサイトにすること。 対して、ユーザー最適化は戦略の最適化です。自社にフィットしたユーザーを集客し、LTVを増やすために行うもの。今まで戦術だけ考えていればよかったのが、戦略の最適化を行う必要があるから、難しいんです(木田氏) └────────── 以下の図でユーザー最適化に必要な戦略設計を示した。 ・3C分析 ・自社にフィットするユーザーの定義 ・ジャーニーの仮説立案 ・ユーザー獲得やコミュニケーションの施策設計
┌────────── 戦略設計が定まるとKPIが定まり、KPIが定まるとGA4を使いこなすことができる(木田氏) └──────────
┌────────── かつて、テコの原理を発見したアルキメデスは『我に支点を与えよ、さらば地球をも動かさん』と言ったそうです。これを私たちに当てはめるなら『我にKPIを与えよ、さらばユーザー最適化を行わん』といったところでしょう。何をもってユーザー最適化がうまくいっているか、測定するためのKPIが定まらないと、どの指標を改善すればよいのかわからないので改善はできません。『KPIなくして改善なし』です(木田氏) └──────────
ユーザー最適化のKPIはGA4にないケースが多い。解決策は?
ユーザー最適化の一連の工程において、GA4をどう活用できるのか。木田氏はユーザー最適化のためのロードマップを以下の図で示した。ロードマップのうち、GA4が活用できるフェーズにGA4のアイコンがついている。
ロードマップに従って、ユーザー最適化を行う際、「KPIを可視化する」のフェーズで、ある課題に直面する可能性が高いという。「GA4に、自社のビジネスのKPIに該当する指標がないという問題に突き当たります」と木田氏。まず、KPIの要件の定義を確認しよう。KPIは以下の3つの要件を満たす必要がある。 ・数値で表現できる ・KGIと因果関係がある ・自社でコントロールできる 自社のKPIを見つけようと思った時、GA4に上記の要件を満たす指標が出てこない場合があるのだ。具体例で考えてみよう。