角田光代の「ナムル観」をくつがえした韓国料理店とは/著名人3人の「行きつけ」を公開
【サントリーラウンジ イーグル/新宿区】 新宿駅からほど近いビルの地下に降り、レトロな看板を横目に中に入ると、豪華客船のバーをイメージしたラグジュアリーな空間が広がる。そこが、「サントリーラウンジ イーグル」だ。創業は1966年。歴史が刻まれたカウンターで、気さくなバーテンダーが出迎えてくれる。 料理も豊富で、中でもビーフストロガノフは店の名物。自家製デミグラスソースと生クリームの濃厚な風味にファンも多い。甲斐さんにとってここは、「古い映画の中に迷い込んだような特別な空間」。古き良き昭和の折り目正しい洋食と、サントリーウイスキーのハイボールを楽しんでいるという。 【呉さんの台湾料理/杉並区】 食べ歩きが大好きと語る店主の呉瑞榮(ウー・ジェイロン)さんが営む「呉さんの台湾料理」。彼女が腕を振るう料理は、「どれもおいしくて手頃で、思わずたくさん注文したくなります」と甲斐さん。「家庭ではなかなか作れない味です」とも話し、日替わりランチもよく利用しているという。 揚げたインゲンとひき肉を炒めたものを葱油餅に挟む「インゲンの四川風セット」は、外はカリッ、中はモチモチの葱油餅とインゲンの食感はもちろん、自分で包むという行為も楽しく、クセになる味わいだ。 文筆家・エッセイスト 甲斐みのり/静岡県生まれ。旅、散歩、お菓子、手みやげ、建築などを主な題材に執筆。著書は『歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ』(エクスナレッジ)、『にっぽん全国おみやげおやつ』(白泉社)など多数 (ライター 野口ひとみ/写真 辻 嵩裕 樋口勇一郎/生活・文化編集部)