ビクターの“耳をふさがない”新作イヤーカフ型イヤフォン「HA-NP1T」の完成度が高い! カラバリと中高音域のクリアさ、価格に魅力あり
JVCケンウッドが11月21日にビクターブランドから発売する「HA-NP1T」は、豊富なカラーバリエーションや、かわいらしいデザインが特徴のイヤーカフ型ワイヤレスイヤフォンです。イヤーカフ型イヤフォンをいろいろ試している筆者は先行して製品を体験していますが、これ、かなり良いです。 【画像で見る】ビクターのイヤフォンでおなじみ、犬のロゴが入っています。かわいい 最初は女性からのウケが良さそうなデザイン一点突破の製品かなと思いきや、音質や装着感などイヤーカフ型イヤフォンとしての質もトップレベルでした。既に人気を集める他社製品に強力なライバル出現となりそうです。びっくり!
カラバリとデザイン
HA-NP1Tは“ながら聴き”ができる「nearphones」シリーズの新製品で、メーカーは“アクセサリー感覚のイヤーカフ型ワイヤレスイヤフォン”とうたっています。カラーバリエーションは秋冬に似合いそうな5色(ティールブルー、コールブラック、アイスグレー、マルーン、オフホワイト)が用意されています。耳に挟む2つの部品をつなぐクリップ部分の色もそれぞれ変更されており、こだわりが感じられます。 他社のイヤーカフ型イヤフォンでこうした色合いの製品はなく、デザイン面から本製品に興味を持つ人も多いでしょう。どの色も落ち着いているため、性別を問わず着けられると思います。ちなみに、公式サイトに掲載されている商品写真はライティングがしっかりしているのか淡い色合いですが、ティールブルーの実物は思ったより濃いめでした。 何より、目を引くのがビクター製品でおなじみ、ニッパー君(犬)のかわいいロゴ。これはずるいですね。蓄音機から流れる亡き主人の声を聞いているというエピソードを知っていると、思わず泣けてきますよね(割愛)。
装着感は?
イヤーカフ型イヤフォンは、1日中着けっぱなしにするような使い方に適していると筆者は思っています。つまり長時間着けても耳が痛くならないことが最も重要な要素です。 HA-NP1Tはフレキシブルアジャストという機構によって、ニッパー君のロゴが印刷されている側の本体が可動して耳に固定されます。他社製品は柔らかい素材のクリップ部分を広げて耳を挟むタイプが多いので、1つの差別化ポイントになっています。 気になる実際の装着感ですが、「装着していることを忘れそうになる感覚」は十分に実現されており、とても快適です。フレキシブルアジャストで耳を挟む強さが適切なのか、8時間装着しても不快感はなく、頭を振っても落ちそうになることはありません。これなら運動にも安心して使えるでしょう。 そして筆者がイヤーカフ型イヤフォンを評価する上で基準にしている人気製品「HUAWEI FreeClip」との相対的な比較ですが、HUAWEI FreeClipと交互に装着を試してみると、HA-NP1Tはほんの少しだけ重く、挟む力が強く感じられることに気付きました。 しかし、実際の重量はHA-NP1Tが片耳約4.9g、HUAWEI FreeClipが片耳約5.6gと、不思議なことにHA-NP1Tの方が数値上では重いのです。おそらくですが、HUAWEI FreeClipは本体の片方が球体で角度が稼げているため、最低限の圧力でうまく耳に引っ掛けられている構造が要因かもしれません。本当にわずかな差ではありますが、“装着していることを忘れそうになる感覚”はHUAWEI FreeClipが少しだけ勝っています。 HA-NP1Tの本体には物理的なボタンを搭載しており、1回押し、2回押し、3回押し、4回押し、1秒長押しで再生/停止、曲送り/曲戻し、音声アシスタントの起動、低遅延モードのオン/オフ、サウンドモードの切り替え、通話といった機能を呼び出せます。タッチセンサー式を採用する製品より確実に操作しやすいです。IPX4相当の防水機能も備わっています。