G2P-Japanアジアツアー2023~バンコク【「新型コロナウイルス学者」の平凡な日常】
■半年ぶりの再会からの研究打ち合わせ さて、今回の用務であるが、前回、2023年7月の訪問(12話)の後、マヒドン大学から、「12月に熱帯医学の国際学会をバンコクで主催するので、日本のイケてる若手のウイルス学者と一緒に、ワークショップを開催してほしい」という依頼を受けた。今回は、それを受けての訪泰である。せっかくの機会なので、これをG2P-Japanの東南アジアでのネットワーキングの機会に活かしてしてみようと思い、G2P-Japanの2023年海外ツアー第3弾を企画したのである(ちなみに、海外ツアー第1弾と第2弾の目的地はどちらもヨーロッパ。39~41話を参照)。今回の同行メンバーはふたり。年始に一緒にフランス・パリのパスツール研究所に突撃した北海道大学のM(40話)と、同じく北海道大学のFの研究室に在籍するTである。 翌日、研究集会の会場で、MとTと合流する。マヒドン大学で准教授をしているSさんとも、半年ぶりに再会した。Sさんは、前回の訪泰をホストしてくれた、日本語ベラベラのタイ人である(12話)。ワークショップをソツなくこなし、夜はウェルカムレセプション。シンハービールを飲みながら談笑したり、地元の参加者と交流したりした。 最終日には、MとTとSさんと連れ立って、4人でサイアム地区まで足を伸ばし、そこのフードコートで一緒にランチを食べた。シーフードたっぷりのトムヤムヌードルはとてもおいしかった。 それから学会場に戻り、今回の大きな目的でもある、マヒドン大学のみなさんとの共同研究の打ち合わせに臨む。G2P-Japanの面々やSさんをも交えた研究打ち合わせは首尾よく進んだ。MやTのネットワーキングもそれぞれいい感じに進んだようで、これからの共同研究の展開に期待が持てるものとなった。 打ち合わせの後、バンコクの夕べの中、「FULLMOON」というプーケットのクラフトビールを飲みながらしばし談笑した。陽が落ちると涼しい風が吹いて、バンコクの夜はこれからという空気が流れ始めていた。 しかし私は、翌早朝の便で帰国するため、この日の夜は、スワンナプーム国際空港に併設されたホテルに宿泊する予定になっていた。みんなに見送られながら、電車でひとり、空港へと向かう。