川口ゆかりの「私たちを魅了する新しい台湾」
2024年も残すところわずか。 年末進行に追われながら家事に子育て…圧倒的に時間が足りないことに気付きました。でもね、そんなときに限って、現実逃避したくなるんですよね。日本からさくっと行けて、あたたかくて、グルメと癒やしが叶う場所。
それって、台湾なのかも!? 気付いたら成田空港から飛び立っていました。我ながらアクティブ。まずはアートと文化の融合を感じさせる、台北のホットなダイニングシーンからスタートです。
高貴なダイニングルームで味わう、台湾×地中海の創作料理
台北といえば、手軽で美味しいストリートフードが有名ですが、最近では洗練されたレストランが注目を集めているのだとか。そのなかでも、美食家たちから絶大な人気を誇るのが2024年「ミシュランガイド」台湾版で一つ星を獲得した「Aleisha’(アレイシャ)」。地元の伝統的な食材を大切にしつつ、地中海料理のエッセンスを巧みに取り入れた話題のレストランです。
ここで腕をふるうのは、台湾生まれ台湾育ちのシェフ。何を食べてもおいしいのですが、一番驚いたのは自家製のクスクスを使った創作料理。そもそも、クスクスって、手作りできるの? え、白ワインのクリームにキャビア? 新感覚……好き。 マリアージュしたドリンクもスペイン産のスパークリングに始まり、ギリシャのワインセラーの白ワインと、どれも独創的でひと皿ごとに新しい発見があり、食べ進めていくのが楽しい。全8品。幸せなお腹いっぱいです。
国立故宮博物院内に広がる美食の世界
国立故宮博物院の敷地内に誕生した「シルクパレス」は、美術館を巡るような感覚でアートとグルメを一度に楽しむことができる、台湾式の中華料理レストラン。 一歩足を踏み入れた瞬間、目を引くのは6メートルの高天井。開放感あふれる広々とした空間が広がり、まるで古き良き時代の宿屋の食堂のよう。素敵!
国立故宮博物院の代表的なコレクションにインスパイアされたコース料理は、本物の展示品のように細部までこだわっており、翠玉白菜や肉形石なんて、驚くべき完成度! もちろん、味も日本人の口に合う。丁寧につくられたお料理は、かみしめるほどに味わい深く、おいしかったなぁ。台北でまた訪れたい場所ができました。