小池都知事、宣言解除めぐる質問に不快感 「メディアの影響大きい」
東京都の小池百合子知事は20日、都内の新型コロナウイルスの感染状況や医療提供体制を専門家が分析するモニタリング会議開催後に記者団の取材に応じた。記者から31日が期限となっている緊急事態宣言を延長するか解除するかについて目安となる指標があるのか、との質問が出ると小池知事は「前回(の緊急事態宣言のとき)もそうだったが、大阪で解除と(メディアが)言ったとたんに東京(の人々の行動も)も緩んでいる。ここはメディアの影響も大変大きいので協力いただきたい」と述べ、宣言解除をめぐる報道が先行することに不快感を示した。
小池知事はさらに「コロナが変異株にかわってさらにその強力性を増しているという説明(が会議であった)。ましてやインド株は良く分からない。さらに強いという説もある。こういう状況にあっては、いま緊急事態宣言下にあることを改めて申し上げて、みなさんとともにコロナ禍に打ち勝っていきたいと思っている」と述べた。 取材に同席した、東京都のiCDC専門家ボード座長で、東北医科薬科大学特任教授の賀来満夫氏は「まだ非常に判断は難しいところ。N501Yの変異株がいま7割8割になっている、この動向。インド株の動向をしっかり見ていく必要がある。いまようやく少し低下傾向に出てきている。しっかりと今週来週に渡って見ていく。そういったところからこれから判断していくことになる」と語った。
新規陽感染者減少も「依然高い水準」
モニタリング会議では、新規陽性者数の直近7日間の平均が前週の約840人から約704人に低下し、前の週からの増加比も約109%から84%に低下したことが報告された。国立国際医療研究センター病院の大曲貴夫(のりお)国際感染症センター長は「減少はしているが、依然として高い値で推移している」と述べた。