都の感染者「1日100人以下にするとかしないと…」 東京都医師会長、五輪「安全な大会にならない」
東京都医師会の尾崎治夫会長は11日、記者会見し、東京五輪・パラリンピックの開催をめぐり、大会の開催と国民の命を守ることは両立するのかと問われ、「もしオリンピックをやるのであれば(新規感染者数を)100(人)以下にするとか、そういうことを真剣にやっていかないと、僕は安全なオリンピックにつながらないと思う。『ステージに関わらず、オリンピック関係者だけしっかり対策を練れば大丈夫なんだ』と言う政府関係者もいるが、それは間違いじゃないかと思っている」と語った。 東京都の11日の新規感染者数は925人。
尾崎会長は、7月末までに完了するといわれる高齢者へのワクチン接種が終われば、重症化するケースが減り、医療体制のひっ迫も防ぐことができ「新たな世界が開ける」と主張。 一方で「いまのところファイザーのワクチンが変異ウイルスに有効」としつつも「また未知の変異株がどんどん広がると、今後のワクチン対策がある意味ではめちゃくちゃになっちゃう」と指摘。「オリンピックをやるやらないを別にしても、しっかりした水際対策と、国内でどのくらい、どういう変異ウイルスが入っているかモニタリング(しなければならない)」と訴えた。 政府は、東京都など4都府県に出していた3回目の緊急事態宣言の期限を、当初の11日から31日まで延長。都は引き続き、酒類やカラオケ設備を提供する飲食店などに対し、休業要請している。