SNSでも話題! 『リトルボブドッグ』と『家庭科のドラゴン』、2大キャラクターから紐解く裁縫箱の変化
平成からの裁縫箱の変化はSNSで度々話題になるが、その中でも「リトルボブドッグ」と「家庭科のドラゴン」は、特に30代~40代の世代にとっては親しみがあるキャラクターだろう。 しかし、なぜこの2つのキャラクターが家庭科の教材として選ばれ、長年愛されてきたのだろうか。現代では裁縫箱の進化がジェネレーションギャップを語る題材となっているが、その歴史的背景はあまり知られていない。 平成時代の裁縫箱がたどってきた歴史と変遷について、株式会社サンワードの川中さんに話を聞いた。
今まで無難だった裁縫箱が輝き出した2000年代
どのような経緯で各キャラクターが裁縫箱に採用されるようになったのか、川中さんはこう語る。
「それまでサンワードでは、リトルボブドッグやファンシーなキャラクターを輩出しており、もともと家庭科の学習教材メーカーさんともお取引があったので、最初はリトルボブドッグが裁縫箱に採用されました。
そこからさらにメーカーさん側からオーダーをいただいて、誕生したのが家庭科のドラゴンです」 こうして、2001年に「家庭科のドラゴン」は誕生した。 それまで、無難な裁縫箱しかなかったところに、突如現れたドラゴンは瞬く間に男子の間でヒットする。選択肢がないからなんとなく選ぶというのではなく、彼らの「欲しい」という気持ちに「家庭科のドラゴン」は火をつけた。 筆者が小学生の頃、ファンシー系キャラクターの裁縫箱はあったが、男子のニーズに応えたデザインは確かに少なかったように思う。 それは男子が裁縫箱のデザインにこだわりがなかったわけではなく、単に選択肢が少なかったというのが正しい見方だといえる。 家庭科のドラゴンの登場に平成男子が熱狂したことこそが、その事実を物語っているだろう。 まさに家庭科のドラゴンは、学校教材の開拓者といっても過言ではない存在なのだ。
意外と知られていない!? リトルボブドッグと家庭科のドラゴンの公式のストーリー
リトルボブドッグは1988年の3月にアメリカのジョージア州で誕生した設定だ。黒いラインで快活に描かれた犬のキャラクターは、元気でポップな印象がある。 80年代のファンシーキャラクターが人気の時代、リトルボブドッグの存在は一際目立っていたが、どのような経緯で生まれたのだろうか。