大学受験で情報が必須に。高校生向けの情報の学習計画は? いつから勉強を始めればいいの?
2025年度から、大学入学共通テストに「情報1」が必須科目として導入されます。この科目は、情報社会において不可欠な知識とスキルを問うものであり、その重要性は非常に高まっています。ビジネスの場でもデータの活用やビッグデータの解析が欠かせない時代となり、ITパスポート試験の受験者数が29万人を超えることからも、情報リテラシーの重要性が広く認識されつつあります。 【一覧表】情報1の出題内容をチェック
情報1が必修化された理由
情報1が高校で必修化された理由は、ITの普及と技術の進化に対応するための知識とスキルを次世代に伝える必要性にあります。AIやIoTの技術が進む現代において、プログラミングやITに関する知識はビジネスの現場で必須のスキルとなりつつあります。これからの時代を生き抜くために、情報リテラシーの向上を目指す教育の重要性はますます増していくのです。 たとえば、2015年に発表された野村総合研究所とオックスフォード大学の共同研究では、10~20年後に日本の労働力人口の約49%がAIやロボットによって代替可能になるとされています。これにより、従来は人間が行っていた作業の多くが自動化される一方で、人間にしかできない創造的な仕事へのニーズも増加していくと考えられています。 情報1の学習を通じて、プログラミングやデータ分析など、AIやIoTにはできない人間ならではの思考力や問題解決能力を養うことが求められているのです。こうした背景から情報1が必修化され、次世代の学習者に対してITリテラシーやプログラミングスキルの習得が求められるようになっています。 大学受験における情報1の重要性 2023年12月に東京大学が発表した入試方針では、共通テストにおける情報1の点数が、文系・理系を問わず10%を占めることが明記されました。一次試験の合格、いわゆる「足切り回避」の判断基準となる共通テストにおいて10%という割合は、なんと英語のリーディングや数学IAと同じ配点です。情報1は、決して無視できる科目ではないのです。 プログラミング知識の需要と重要性 高校だけでなく、小学校や中学校でもプログラミングが必修となっていることからも明らかなように、プログラミングスキルは今後ますます重要となっていきます。現在、日本は深刻なIT人材不足に直面しており、経済産業省の調査によれば、2019年の時点で約17万人のIT人材が不足しているとされ、2030年にはその不足が最大で約79万人に達することが予測されています。このような状況の中で、ITに関する知識やスキルを持つ人材の需要はますます高まっていくことでしょう。