【図解】東京都議選 主要政党の公約まとめ 「コロナ」「五輪」「経済」「社会保障」は?
●公明党
公明党は「東京の未来を開く! 全世代の安全・安心をめざすチャレンジ8」と題する8つの政策目標を掲げている。 そのうち(1)第2子の保育料無償化(2)高校3年生までの医療費無償化(3)肺炎球菌ワクチン無償化――など子育てや高齢者医療に関する「3つの無償化」が軸。(1)について、2歳までの保育料は第2子が半額、第3子は無償化が2019年に実現した実績を掲げ、今後は第2子の無償化に挑むとした。(2)では、都内の全区市町村で高校3年生までの医療費を無償化するとしたが、所得制限は設ける。(3)は、高齢者の肺炎を予防する肺炎球菌ワクチンの接種について、2500円の助成は既に実現したとして、さらに無償化を目指す。 国政では自民党と連立政権を組むが、自民党と同じく、政策目標の中で東京五輪・パラリンピックに関する記載はない。
●共産党
共産党は「コロナ危機をのりこえ、安心と希望の政治を東京から」と題する重点公約をまとめた。まず「今夏の東京五輪の中止をただちに決断し、コロナ対策に全力集中を」と訴えた。持てる力をコロナ収束に集中するよう求めている。 科学に基づいたコロナ抑制を掲げ、PCRなどの検査を「いつでも、だれでも、無料で」受けられるよう繁華街や駅に検査スポットを設置することや、都の検査能力を1日20万件以上に倍増させるとした。またコロナ患者を受け入れている都立・公社病院の独立行政法人化を中止し、拡充させるとした。 「ケア」に手厚い東京へのチェンジを掲げ、中小企業や小規模事業者に対する十分な補償への支援、雇用対策として社会保険料の雇用者負担への助成を行うとした。そのほか、羽田空港の新ルートの撤回や東京外環道の工事中止を求めるとしている。
●立憲民主党
立憲民主党は、9つのテーマにまたがる「都議選政策2021」で、「貧困・格差の解消」を最初に取り上げた。そのうち「子育て支援」では、都独自の給付型奨学金の実施・拡充や、小・中学校の給食費の無償化を盛り込んだ。「雇用の確保」については、2万人超の雇用を創出すると明記。就職難の「コロナ世代」が生まれないよう企業に指導・要請を強化し、「氷河期世代」のトライアル雇用などで就労支援を行うとしている。 2つ目に掲げたコロナ対策では、「zeroコロナ戦略への転換」を打ち出した。保健所の体制強化を挙げ、区の枠を超えた連携などで補完体制を構築するとした。また積極的なPCR検査で隠れたクラスターをあぶり出すことも目指す。 東京五輪については、コロナ感染拡大の懸念が払拭できない限り「延期か中止」を掲げ、コロナ対策にヒト・モノ・カネを集中すべきとした。