【図解】東京都議選、投票率は上がるか? 前回は51.28%、過去には70%超えも
平成以降で最多となる271人が立候補した東京都議選は、7月4日に投開票を迎える。前回2017年は、小池百合子知事と都議会自民党の対決で注目が高まったこともあり、投票率は51.28%だった。過去2番目に低かった前々回の43.50%から上昇した。 【図解】「都議選」どうなる議会勢力 注目される小池知事の動向、自公の連携
争点は東京五輪と新型コロナ
前回ほどの盛り上がりはないものの、今回も東京五輪開催の是非や新型コロナウイルス対策などの大きな争点があり、有権者の関心は高いとみられる。期日前投票は6月26日、27日の開始2日間で24万1501人が投票し、過去最高の出足だ。 今回は18歳選挙権が導入されて2回目の都議選で、都選挙管理委員会はイメージキャラクターに俳優の浜辺美波さん(20)を起用。若者層への投票を積極的に呼びかけている。
最高投票率は70.13%
都議選は、それまでの東京府と東京市を廃止して「東京都」が発足した直後の1943(昭和18)年9月に第1回が行われ、今回が21回目になる。 これまでの投票率は、東龍太郎知事が初当選した都知事選と同日選だった1959(昭和34)年の70.13%が最高だ。自民党はこの選挙で73議席を獲得。単独政党としては、現在までの最多議席数だ。 1959年以降、投票率は低下傾向で、議長選を巡る贈収賄事件で都議会が解散して出直し選挙となった65年は58.58%だった。参院選と同日だった77年は65.17%と上昇したものの、以降はずっと60%を割り込んでいる。
数々のドラマが起きた平成
元号が平成になった1989年。消費税導入やリクルート事件で自民党への批判が強まり、社会党の「マドンナ旋風」が吹き荒れ、投票率は58.74%を記録した。 細川護熙(もりひろ)代表が前年に旗揚げした日本新党が注目を集め、のちに非自民連立政権が誕生した93年は51.43%だった。日本新党はこの都議選で20議席を獲得。当時、選対本部長を務めていたのが小池百合子知事だった。 共産党が過去最多の26議席を獲得し、第2党になった97年。投票率は過去最低の40.80%を記録した。小泉純一郎首相の就任直後の2001年は50.08%で、民主党政権が誕生した衆院選の前哨戦となった2009年は54.49%だった。この都議選で民主党は54議席を得て、第1党(当時)になった。
投票日の天候も重要
選挙の投票率は、天候にも大きく左右される。7月4日の予報は今のところ雨。果たして、前回以上の投票率になるかどうか。選挙結果と合わせて注目される。