和田秀樹「うつ病・躁うつ病と診断された人は24年前より4倍近く増加!パワハラは減ったのになぜメンタルを病む人が増えているかというと…」
◆「新任教諭が年度内に退職」理由の4割が… 東京都で2022年度に正規採用した公立学校の新任教諭も、2429人中108人が年度内に退職。その4割がメンタルの不調による退職だったそうです。 また、全国の教職員約5万人を対象としたアンケート調査(厚生労働省平成30年発表「過労死等防止対策白書」)では、8割の教職員が業務に関するストレスや悩みを抱えており、最大の原因は「長時間勤務の多さ」という結果が得られています。 このときの調査に参加した教職員の平均勤務時間は、なんと「11時間17分」。12時間を超える教職員も2割を超えていたと報告されています。 長時間勤務のほかに、職場の人間関係、保護者・PTAなどへの対応、生徒を取り巻く環境、休日の少なさ、研究等の時間の確保などもストレス・悩みの要因として挙げられています。 教育者としての志を胸に抱き、超過勤務には何とか耐えたとしても、モンスターペアレントから理不尽な攻撃を受けたり、クラスの中でいじめ問題が発生したり、不登校の子が出たりすると、メンタルが限界を迎えてもおかしくありません。 もう気の毒としかいいようがない状況です。 ※本稿は『「精神医療」崩壊 メンタルの不調が心療内科・精神科で良くならない理由』(青春出版社)の一部を再編集したものです。
和田秀樹
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