都政の構造改革で「FAXレスほぼ達成」小池都知事会見1月27日(本文1)
「未来の東京」戦略をバージョンアップ
こうした大きなうねりの中で、私たちは今、変革を求められている。厳しい状況だからこそ、ここはもう前例にとらわれることなく、いろんな知恵を出し合っていく。まさに今はゲームチェンジのときだと、そういう認識が必要かと思います。で、東京が変われば未来も変わるという、こうした視点で、今回の「未来の東京」戦略をバージョンアップいたしました。 力を入れたのは4点ございます。まず、成長の源として、「人」であります。待ったなしの少子化対策ですし、世界で活躍できる人材の育成など、人の力を高めて人の力を引き出す政策の展開ということになります。子供政策のさらなる推進に向けましては、週を明けて来週の30日、子供政策総合推進本部を開催いたします。そこで子供の声を中心に政策を取りまとめました「こども未来アクション」を公表することといたします。 次に、「世界から選ばれ・世界をリードする都市」、2本目です。これは東京の魅力を磨き上げて世界に発信する。GX、DXやスタートアップなど、新たな成長の芽を育てまして、世界から人と投資を呼び込む、そして都市間競争を勝ち抜いていくということが課題となっております。来月27日からの開催となっている2つのイベント、すなわちCity-Tech.TokyoとG-NETS、これを皮切りにしまして、世界に向けた発信をまとめてワンブランドとするとSusHi Tech Tokyoということになりますが、そのブランドの下で展開をするということとしております。
都政のQOSのさらなる向上をターゲットに
それから、「安全・安心でサステナブルな東京」というのが3本目であります。頻発化、激甚化する災害への対策、そして再エネの利用拡大など、脱炭素社会に向けた取り組みの強化。全ての都市活動の基盤となります安全・安心を確保して、持続可能な未来を実現する。また、多摩・島嶼が持つ魅力を磨きあげて、新たなファン層を増やしていくというものです。 成長の障壁となる社会構造やルールを改革していくということは必要ですが、都政の構造改革、シン・トセイと呼んでおります、これが始まって約2年半です。この間にFAXを99%削減して、FAXレスをほぼ達成です。それから行政手続きのテジタル化などにも取り組みまして、都政は確実に変わっております。 今回、シン・トセイ3になりますが、こちらのほうでは都政のQOS、これも、最初はなんだといわれてたんですが、クオリティー・オブ・サービス、クオリティー・オブ・ライフでQOLですけれども、こちらはサービスの質を上げていくということで、都政のQOSをさらに向上することをターゲットにしまして、「デジタルガバメント・都庁」、そして「オープン&フラット」で「政策イノベーションを起こす都庁」ということを目標に挙げております。で、職員1人1人が生き生きと活躍できる、「おもしろい都庁」の実現に向けて、ここに掲げました01から06までございますけれども、この6つのシン・コアプロジェクトを全庁で強力に推進していくというものです。 このほか、都庁の当たり前を見直して、国と連携して制度を改革していくなど、都政のQOSを飛躍的に向上させてまいります。こうした取り組みを実現するために令和5年度予算を編成いたしました。令和5年度予算でありますが、明るい「未来の東京」の実現に向けて、将来にわたって成長と成熟が両立した光り輝く都市へと確実に進化し続ける予算、このように位置付けております。子供たちへの投資、そして都市活動の基盤となります安全・安心、美しい地球を未来に残す取り組みなど、都民目線に立った事業に財源を振り向けております。 その結果、一般会計の予算規模は前年度比で2400億円の増、過去最大となります計8兆410億円となります。同時に持続可能な財政運営に向けまして、マイナスシーリング、事業評価による見直しの徹底、施策の終了・転換など、あらゆる手立てを講じて財源確保に取り組んでおります。 ご覧いただいているように、具体的にはマイナスシーリングで生み出した約100億円、事業評価によって過去最高となります1141億円、そして施策の終了・転換で約1200億円を確保、絞り出したということであります。