片づけられない人は、婚活も不発? 彼の 「モノが多い部屋でガッカリした」発言に隠された、しあわせの優先順位とは
25~44歳女性の就業率は上昇し続け、約8割が働く女性という現代。それに合わせて、女性の生涯未婚率も増加の一途を辿っています。 結婚をしたいけれど出会いがない、成婚に至らないということはなぜ起きるのか、働く女性は婚活にどのような悩みを抱えているのでしょうか。 【データ】男性・女性の未婚率の推移、30~40代女性の結婚願望は? アラフォー・アラフィフ専門婚活カウンセラーの伊藤友美さんのもとには、さまざまな悩みを抱える婚活女性が訪れます。 今回は、モノとの付き合い方が対照的な二人の女性の婚活ストーリーを紹介します。 ※プライバシーに考慮して、事実関係の一部を変更しております。 【働く女性の婚活百景 #20】
「ずいぶんモノが多いね」ミニマリストの彼の指摘で一念発起
当時のN世さんは、外資系企業に勤める31歳。 学生の頃から「いつか海外で仕事をしてみたい」と思っていましたが、今の仕事はやりがいがあるし、年々責任も重くなってきます。忙しい毎日に追われるうちに、海外で働くことの現実味は薄れていきました。 それよりも、学生の頃から住んでいるアパートが手狭になってきたので、もう少し広いところへ引っ越したいというのが、N世さんの目下の希望です。 あるとき、職場の仲間4人で食事をしたあと、近くのN世さんの家で軽く飲み直そうという流れになりました。その中には、N世さんがちょっと気になっている同僚もいます。こんなこともあろうかと、家を出る前にひと通り掃除をしてきてよかった、とN世さんは胸をなでおろしていたのですが…。 「ずいぶんモノが多いね」気になっている彼にそう言われて、N世さんはひそかにショックを受けます。「オフィスのデスクはきれいだから、家もスッキリしているのかと思った」と彼に言われ、N世さんは暗に「ガッカリした」と言われたとように感じたのす。 「そう? うちもこんなものだよ」とよく遊びに来ている同期の女性がフォローしてくれたのもむなしく、彼の口から思ってもいなかった事実が明かされます。 「うちはモノが少ないから、そう感じるのかもしれない。彼女もオレもミニマリストだから」缶ビールを持つ手が止まるN世さん。ちょっと「いいな」と思っていた彼に一緒に暮らしている女性がいることを知り、二重にショックを受けたのでした。 その週末、N世さんは、何かのスイッチが入ったかのごとくむきになって部屋を片づけました。何年も着ていない高かった服やヨレヨレの下着、痛くて履いてない靴、置きっぱなしにしている小物や枯れた観葉植物、いつか読もうと積んである本や壊れたままのプリンター。これらを処分しただけで、部屋が一気に広く明るくなったように感じられます。「これなら、広い部屋に引っ越す必要もないな」久しぶりに表れた部屋の四隅に掃除機をかけながら、N世さんは心の容量まで広くなったような気がしました。 片づけの効果は、部屋と心が広く感じられるようになったことだけではありません。一つひとつのモノを手に取り、「これ、使ってる?」「これから先も使いたい?」と自分に問いかけているうちに、自分にとって必要のないモノがはっきりしてきたのです。モノが少なくなったことで、それまでどこかに埋もれていた「好きなモノ」や、「大事にしていること」が浮かび上がってくるようでした。