【ヒートショック対策】室内・脱衣所・浴室の温度差は『5℃以内』に!スマホ持ち込んで長風呂は危険 お風呂の専門家は『40℃で10分』の入浴を推奨
寒い季節、欠かせないという人も多い「お風呂」。しかし入浴方法を誤るとヒートショックなどの危険につながるおそれもあります。では正しい入浴方法とは?お風呂や温泉に関する医学的研究の第一人者である東京都市大学・早坂信哉教授への取材などをもとにまとめました。 【図で見る】ヒートショックが起こりやすいタイミングは?血圧の“上下”がトリガーに…
そもそも「ヒートショック」とは?対策は?
年間6885人が浴槽内で溺死(2023年・厚労省)。特に1月が一番多くなるそうで、原因の多くはヒートショックと言われています。 「ヒートショック」とは、急激な室温やお風呂の温度変化により血圧が大きく上下し健康被害を起こしてしまうこと。“上下”というところがポイントです。 血圧が上がるパターンは2種類。まず、暖かいところから脱衣所へ行くと室温の低下で、血管が収縮し血圧が上昇します。もうひとつのパターンが湯船に入る瞬間です。あつい湯船に入ると、交感神経が刺激され、血圧が上昇します。 血圧が下がるパターンもあります。あつい湯船にずっと入っているとき、先ほどとは逆で、収縮していた血管が大きくなる、ということは圧力が下がり、血圧がどんどん低下していく。さらに怖いのが、お風呂から出るときです。湯船から立ち上がるだけで立ちくらみになる人もいると思いますが、浴槽の中では、微力ながら水圧がかかっているので、その水圧がなくなりさらに血圧が低下するのです。 「お風呂のフタを取って浴槽を暖める」以外のヒートショック対策は、まず、室内・脱衣所・浴室の温度差を5度以内にすること。次に、洗い場に先にシャワーなどでお湯をかけること。そして、体を急激に温める・冷やすことがよくないため、手足の末端から少しづつかけ湯をすること。 また、湯船から出るときは20~30秒かけてゆっくりと立ち上がること。浴槽のへりに1回腰かけることもいいそうです。かけ湯の逆で、湯船から出る前に指先に冷たい水をかけると、血圧を上げることになるので効果があるそうです。
「サウナ」はどうなん?
東京都市大学・早坂信哉教授によると、サウナは水圧の負担なく温浴効果が得られるのがメリットではあるものの、入り方によっては危険だということです。 安全に利用するためには、水風呂には急に入らずに、室外に出たらぬるいお湯で汗を流し、外気浴でととのうほうが体への負担が少ないということです。また、サウナの室温は80℃以下がいいということです。