医師が考案、歩くよりも体にいい「すごい足踏み」とは…「歩くのがしんどい」という悩みが増加している
寒さが増してくると外を出歩く回数が減り、運動不足気味になりがちです。そんな季節にぴったりの体操を開発したのが、足の専門医として4万足の足を治療してきた菊池守医師。イスに座ったまま簡単にできて、ウォーキングの代わりになるだけでなく、ウォーキングでは刺激できない筋肉も鍛えられるというすごい体操とは、いったいどんなものなのでしょうか。 ※本稿は、菊池守医師の著書『1日3000歩 歩きたいのに歩けない人のための すごい足踏み』から、一部を抜粋・再編集してお届けします。 【イラスト】今日から実践! 歩くよりも健康にいい「すごい足踏み」
■加齢により「歩くのがしんどい」という悩みが増加 「歩く」ことが健康の近道であることは、ご存じの方も多いと思います。 しかし、寒さが本格化する季節になると外を出歩くのがおっくうになるもの。また、寒い季節は関節の痛みが増し、歩くのがしんどい、階段の上り下りがつらいという人も増えます。 また、年齢とともに、足に痛みが出たり、疲れやすくなって、あまり歩かなくなった方も多いのではないでしょうか。 「今より若くて元気なころはもっとスタスタ歩けていた。近所の散歩も苦じゃなかったし休みの日はハイキングに出かけたこともある。それが、最近じゃ買い物に行くのもおっくうになった」
年齢を重ねるにつれて、こんな悩みが増えていくものです。 「歩く」ことは、あなたが思っている以上に健康に影響を与えています。歩くことで得られる健康効果の最大のカギは、筋肉と血流です。全身の筋肉の6~7割が下半身に集まっています。しかも、それら下半身の筋肉には、サイズが大きいという特徴があります。 歩くことは、そうした下半身の筋肉を刺激・活性化・トレーニングし、全身の血流を改善することになります。だからこそ、健康の維持・増進効果が全身に波及していくのです。
血流がよくなるということは血液循環や代謝機能がよくなるということです。血液循環や代謝機能についてもう少しご説明しましょう。 まず、ある程度歩くと、誰にでも「体が温まる」「息が上がる」「軽く汗をかく」という変化が現れます。 これらはまさしく、歩いて下半身の大きな筋肉を積極的に動かしたことによって、全身の血液循環や代謝機能がよくなった証拠です。その一方、上半身にある小さい筋肉をいくら積極的に動かしても、体が温まったり、息が上がったりすることはほとんどありません。