ラグビー【花園東京都予選決勝】センバツ8強の目黒学院が成城学園に快勝。第2地区は國學院久我山が早稲田実業を振り切る。
花園ラグビー場で開催される第104回全国高校大会の出場権をかけた東京都予選の決勝が11月10日に秩父宮ラグビー場でおこなわれ、第1地区は目黒学院が5年連続23回目、第2地区は國學院久我山が2年ぶり44回目の出場を決めた。 11時30分キックオフの第1地区決勝は、目黒学院がよく整備されたディフェンスとコリジョンのバトルで成城学園を上回った。 開始4分にHO岩崎ヴィージェー純が見事なランニングで独走トライを挙げ先制すると、その後成城学園の厳しいタックルに苦しむ場面もあったものの、あわてることなく接点で体を当てて主導権を維持。24分、27分とNO8ブルースネオル・ロケティが自慢のパワーで立て続けにゴールラインを越え、21-0で前半を終える。 後半も先にスコアを挙げたのは目黒学院。開始2分にゴール前のラインアウトからFWで前進し、密集脇を突いたPR岡田雅樂がコーナーにねじ込んだ。 成城学園も5分にラインアウト基点のアタックでキャプテンのNO8染谷昌宏が相手防御のギャップを突き、そのままインゴールへ。しかし目黒学院は直後のターンで左右に大きくボールを動かしてWTB竹本悟士がフィニッシュし、すかさず流れを取り戻す。 以後は目黒学院が余裕を持ってゲームをコントロールし、12分、19分とトライを追加。成城学園の反撃をSO井手晴太の1トライに抑え、45-12の最終スコアでフルタイムを迎えた。
続く第2試合は、要所できっちりと得点を刻んだ國學院久我山が、早稲田実業を27-10で振り切った。 接点の攻防で優位に立つ久我山は、SO松下亮介の効果的なキックを軸に前半から多くの時間を敵陣で戦い、勢いに乗った。 最初のトライが生まれたのは7分。スクラム起点の連続攻撃から左展開でオーバーラップを作り、フリーで抜け出したFL水沢洋太が左中間に押さえる。 17分にはラインアウトから一気にモールを押し込んでゴールラインを越えると、23分にはSO松下があざやかにキックパスを通してFB加藤竜朗がインゴールへ。21-0とリードを広げた。 早稲田実業も27分、中盤のラインアウトからテンポよく順目に攻撃を継続し、オフロードパスを受けて抜け出したWTB飯泉敢太が右コーナーに飛び込む。しかし久我山は30分に好ディフェンスからゴール正面でペナルティを獲得すると、落ち着いてPGを選択。24-5としてハーフタイムを迎えた。 久我山は後半8分にもFB加藤がPGを決め3点を加え、リードを22点差に拡大。しかしここから早稲田実業が勢いを盛り返し、相手陣へ攻め込むシーンが増え始める。 そして17分、ゴール前のBK展開で鋭く切れ込んだCTB園部心大がタテに抜け出しトライ。これでに流れを引き寄せると、以降何度も相手陣レッドゾーンで攻撃機会を作り出した。 しかし久我山もここで意地を見せ、ゴールラインを背負ったディフェンスで何度も相手ボールを奪取。終盤まで集中力を維持し、最後の一線を死守する。 ラストシーンでは自陣ゴール前での相手ボールのラインアウトをスチールし、タッチへ蹴り出したところでフルタイム。27-10で2大会ぶりの花園出場を決めた。