ヴィッセル三木谷会長も「マシ」と矛先を収める…W杯予選出場後の代表国内組の隔離期間が14日から6日に短縮決定
日本サッカー協会(JFA)は17日、今月下旬から埼玉スタジアムで開催されるカタールワールドカップ・アジア最終予選後に、Jクラブから招集された日本代表選手だけに課されていた14日間の隔離期間が6日間に短縮されたと発表した。 JFAの反町康治技術委員長が急きょ実施したメディアブリーフィングで明らかにした。サウジアラビア代表戦翌日の2月2日から隔離される国内組は、同7日に受ける新型コロナウイルス検査で陰性が確認され次第、所属クラブに戻って活動できる。 当初の隔離期間のままでは、クラブへの合流が2月18日の新シーズン開幕直前となっていた。自身のツイッター(@hmikitani)上で日本政府とJFAを痛烈に批判していた、ヴィッセル神戸の三木谷浩史会長も「14日よりは『マシ』ですね」と再びつぶやくなど、ひとまず矛先を収める形になった。(ツイートはすべて原文ママ)
「死活問題になりうるものだった」
三木谷会長が連投した怒りのツイートは、やはり効果できめんだった。 週明けとともに大きな進展を見せた、国内組に対する隔離義務問題。当初の14日間が6日間へ短縮される決定は17日午前に政府からJFAへ正式に通達され、午後にJクラブの強化担当者へ、夜にはメディアへそれぞれ伝えられた。 急きょメディアブリーフィングを実施した反町委員長は、政府の方針変更に「最大限の配慮をしていただいた」と深く感謝し、さらにこう続けた。 「最初に政府からこの案件が下りてきたときには、我々としてもクラブへの説明が難しかった。クラブにとってはシーズン前の一番大事な時期に、死活問題にもなりうるものだったので、みなさんがそれぞれお願いという形で言ったことが少しずつですが成果となって、こういう形になったのではないかと考えています」 みなさんとは、すなわちJクラブを指す。その象徴が三木谷会長のツイートだ。 「日本で行われる代表戦に出た選手は2週間隔離しろと『政府』と『協会』から来た。移動の自由、人権、営業権の侵害だ。海外から来た選手は即練習で、戻って海外で則プレー。頭おかしんじゃないの??」 「そもそも給与もこちらが払ってるのに、代表に出して拘束。話にならん。」 「そもそも政府に日本にいる人間がサッカーの代表戦に出たというだけで、行動を制限する法律的な権利はないと思う。裁量行政の濫用だ」 怒気が込められたツイートが連投されたのが12日夜。新型コロナウイルスが変異した「オミクロン株」の感染が全国で急速に拡大していたなかで、13日には政府分科会や厚生労働省の専門家会合メンバーが、オミクロン株感染者の濃厚接触者が自宅や施設で待機する期間を14日間から10日間に短縮する案をまとめ、14日に正式決定された。 実は政府からJFAにも14日に、国内組の隔離期間短縮が内々に伝えられた。