ヴィッセル三木谷会長が「頭おかしいんじゃないの?」と異議を訴えた日本代表国内組のW杯予選後2週間隔離措置の是非
ヴィッセル神戸の三木谷浩史会長が12日、中国、サウジアラビア両代表を埼玉スタジアムに迎えるカタールワールドカップ・アジア最終予選を開催する上で、日本政府と日本サッカー協会(JFA)が実施する防疫対策を痛烈に批判した。 新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染が急速に拡大するなかで、21日に埼玉スタジアムで予定されていたウズベキスタン代表との国際親善試合は、外国人の新規入国が全面的に停止されている状況を受けて7日に中止が発表された。 対照的に27日に中国、2月1日にはサウジアラビアと対戦するアジア最終予選は、公益性および緊急性が高いという政府の判断のもとで予定通り開催される。その際の条件として政府から求められ、JFAも応じた「より厳格な防疫措置」のなかに、Jクラブ所属選手に対する代表活動終了後の2週間の隔離措置が含まれていた。 現状ではFW大迫勇也が招集されれば、神戸への合流は今シーズンのJ1リーグ戦が開幕する2月19日もしくは20日の直前となる。大事な時期に主力が不在となる状況を前にして、三木谷会長は自身のツイッター(@hmikitani)で「頭おかしんじゃないの??」と過激な言葉も交えながら、クラブを代表する立場で持論を展開した。
「政府に行動を制限する法律的な権利はない。裁量行政の濫用だ」
何度考えてみても納得がいかない思いが怒りへと変わり、ついには限界をも超えてしまったからか。神戸市出身の三木谷会長が12日午後8時すぎに自身のツイッターへ投稿した文面は、過激な言葉の一部が「おかしん」と関西弁で綴られていた。 <日本で行われる代表戦に出た選手は2週間隔離しろと「政府」と「協会」から来た。移動の自由、人権、営業権の侵害だ。海外から来た選手は即練習で、戻って海外で則プレー。頭おかしんじゃないの??>(原文ママ・以下同じ) あるいは、感情が高ぶるあまりに「い」が抜け落ちたのに気がつかないまま投稿してしまったのか。異例のつぶやきは、同じく9時すぎと10時前にも続いた。 <そもそも給与もこちらが払ってるのに、代表に出して拘束。話にならん。> <そもそも政府に日本にいる人間がサッカーの代表戦に出たというだけで、行動を制限する法律的な権利はないと思う。裁量行政の濫用だ。> 一連のツイートの対象は日本代表が臨むアジア最終予選だった。 新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染が日本国内で急拡大している状況下で、政府は昨年11月30日午前零時から全面的に停止してきた外国人の新規入国措置の期限を当初の「1ヵ月」から2月末まで延長している。