高校生の娘は学業の成績がよく、本人も慶應義塾大学を目指していると言います。正直私立だと学費が心配ですし、塾の費用も不安です。私立大学入学のためには、どれほどの費用が必要でしょうか?
子どもが大学へ進学するとき、応援する一方で経済的な不安を抱えている保護者は多いことでしょう。多子世帯で令和7年度からの大学無償化の恩恵を受けられるとしても、大学進学に関する費用は「0」ではないはずです。 そこで、慶應義塾大学を含め、私立大学へ進学するために必要と考えられる費用を紹介します。 ▼「大学無償化制度」の対象者とは? 年収要件や注意点を解説
私立大学の受験料
大学受験では志望大学だけでなく、すべり止めとして他の大学を受験する人は多くいます。ただ、大学の受験料は意外と高額です。まずは大学受験にかかる費用を紹介します。 ■大学受験にかかる費用 慶應義塾大学を志望する場合、一例として総合型選抜や一般選抜試験などがあります。同大学の募集要項によると、受験料は医学部を除き、全て一律の3万5000円で、受験料の支払いには別途1100円のサービス利用料が必要です。 大学入学共通テストは、2教科以下で1万2000円、3教科以上で1万8000円と決まっています。一方、総合型や一般選抜試験では、3万円~3万5000円(医・歯学部等を除く)の受験料が相場のようです。 ■1人当たりの平均受験料 日本政策金融公庫の「令和3年度教育費負担の実態調査」によると、子ども1人当たりの大学受験費用は、30万3000円でした。国公立や私立の文系・理系に分けると以下の通りです。 ● 国公立大学:27万7000円 ● 私立大学(文系):31万3000円 ● 私立大学(理系):32万2000円 私立大学の受験料相場から、併願受験していることがわかります。
慶應義塾大学へ入学する際に必要な費用
受験に合格してから支払う入学金や授業料以外にも、必要な費用が存在します。入学前に必要な費用と私学大学へ入学する際の費用を、慶應義塾大学の入学費用を例に紹介するので、参考にしてみてください。 ■大学入学前に必要な費用 受験方法やスケジュールの違いにより、受験した大学が慶應義塾大学の受験よりも前に合否発表となるケースもあります。 そうなると、先に合格した大学に入学金等を支払う必要があるかもしれません。既出の「令和3年度教育費負担の実態調査」によると、入学しなかった大学への支払額は平均10万5000円です。 入学金は、大学によって異なります。すべり止めを受けるときは、受験後の費用も調べておきましょう。 ■大学へ入学するときに必要な費用 大学受験に合格すると入学金だけでなく、初年度の授業料や諸費用の支払いが必要です。慶應義塾大学の一部学部の入学金や授業料は表1の通りです。 表1