40歳超えたら誰もがなりうる?加齢などでまぶたが下がり視野が狭くなる《眼瞼下垂》疲れ目、肩こり、頭痛のつらい症状も…保険適用手術を実体験
眼瞼下垂を悪化させてしまう原因については、 「瞼は皮膚が薄いうえに、内部構造もデリケートなので刺激に弱いのです。ですから、コンタクトレンズを使用している人や、目をこする癖がある人はなりやすい。 それから瞼の異変に気づいてアイテープに頼るようになる人もいますが、これも症状を進めてしまいます。ただ、40歳を超えたら誰もが眼瞼下垂になるといえるほど、一般的に起こりえる病です」 全部に該当していた私としては耳が痛い。先生はこう続けた。 「昔なら、年だからしょうがないと諦めていたかもしれませんが、人生100年時代ですからね。眼瞼下垂の手術をすれば、機能の改善に加え、小さくなった目や左右差を元の状態に戻すことにもなるので、見た目が気になる方にとっても需要が増えています。実際に、私が眼科医を開業した15年前以降、眼瞼下垂に悩む方は増える一方です」 眼形成手術は医師のセンスと技術で仕上がりが大きく変わってくる。そこで先生は審美の技術を学んだのだという。 「私は機能面の回復だけでなく、見た目にも配慮したいと思っています。しかし残念ながら、見た目はともかく機能が改善されたら成功だ、という眼科医がいるのも事実です。ならば美容形成外科がいいとなってしまいがちですが、私は眼瞼下垂の手術は眼科医がするのが望ましいと思います。というのも、瞼が落ちてしまう原因としてほかの病気が隠れていることがあるので、その判断が求められるからです。 当院ではマイクロスコープ(顕微鏡)を使用して手術を行っていますが、これは美容形成外科ではしていないことだと思います。たとえば、検査をして白内障を併発していることが判明した場合。瞼と角膜の乱視は密接な関係にあるため、眼瞼下垂の手術を先にするのがいいとされています。こうした判断ができるのも眼科医ならではです」
◆あなたの瞼は大丈夫? 眼瞼下垂には、黒目部分全体に瞼がかぶさるだけでなく、目尻側のみがたれ下がる、いわゆる「三角目」も含まれます。 医療機関では、瞳孔の中心から上瞼の縁までの距離を目安としており、3.5ミリ以下の方は要注意です。 そのほか、以下の項目のような症状が出やすいので、心当たりがないか確認してみましょう チェックのついた項目が多いほど、眼瞼下垂の可能性が高いので、医療機関を受診してみましょう。 ただ、左右で瞼の落ち方が違うケースや、もともとの大きさ、一重瞼など個人差があります。医療機関によっても判断は異なるので、セカンドオピニオンを受けることも選択肢のひとつです
丸山あかね