青山学院大→SGHの近藤幸太郎と佐藤一世が駅伝を語る。第100回箱根駅伝は「駒澤につかれたくなかったので1km2分40秒で入った」「突っ込んで失速するんじゃないかと」
箱根駅伝は「緊張」、ニューイヤー駅伝は「お祭り感」
――そして今年再びチームメイトになったわけですが、11月には関西実業団駅伝を走り、SGホールディングスは一度も首位を譲ることなく優勝。佐藤選手は1区で区間賞、近藤選手は6区で区間賞を獲得しました。 佐藤 優勝のためにも、1区でうまく流れをつくりたいと思っていました。自分なりの仕事はできたかなと思います。 近藤 僕は本来、距離の長い区間を走らなければいけない立場なんですが、練習が順調ではなく、11kmと比較的距離の短い6区を走ることになりました。それでも、後続を引き離す走りができたので良かったかなとは思います。 ――大学時代と、実業団とでは、競技者としての違いはありますか。 近藤 24時間の使い方が変わりました。青学時代は合宿所で仲間たちと共同生活をして、大学に行き、練習をする。青学は門限もあり、外泊も認められていなかったので、規律が厳しかったです。 佐藤 それが強さの一因でもありましたよね。 近藤 SGホールディングスに入ってからは自由な時間が増えたので、結果を出すために、自分で有意義な時間にすることが必要なのかなと思います。 佐藤 青学時代は4年間、寮でにぎやかに過ごしていたので、社会人になって一人部屋になり、ちょっと寂しくて(笑)。徐々に慣れてきましたけど。 近藤 ただ、チーム全体での合宿は多いよね。SGホールディングスは東京をベースにしている選手と、滋賀をベースに生活をしている選手がいますが、合宿で一緒になれるので、そこでチームとして一体感が生まれてます。 ――元日にはニューイヤー駅伝があります。今年は関西実業団からの流れもいいので、上位進出を期待されています。近藤選手は、箱根駅伝とニューイヤー駅伝の両方を経験されたことになりますが、何か違いを感じたりしますか。 近藤 箱根駅伝を一言で言い表すなら、「緊張」という言葉になるかと思います。年末から気持ちが高ぶってきて、当日も楽しみと不安、両方の感情がありますから。その点、ニューイヤー駅伝には「お祭り感」があるんです。ほかのチームの選手であっても、高校、大学時代から一緒に戦い、走ってきた仲間や、知り合いだったりすることが多いので、和気あいあいとした雰囲気のなかで走れるのが楽しいなと感じました。 佐藤 そうなんですね。それは楽しみです。 近藤 箱根駅伝の緊張感も忘れられないけど、ニューイヤー駅伝のリラックスして走れる感じもまた、なかなかいいよ。 佐藤 リラックスして、いい結果が出せたら最高ですよね。関西実業団ではいい走りができましたけど、準備を怠らないようにしていいお正月を迎えたいです。