五輪アウト?!女子100m“全米新女王”リチャードソンが禁止薬物のマリファナ使用を認める衝撃告白「母の死…私も人間」
陸上の東京五輪米国代表選考会(6月19日・オレゴン州ユージーン)で女子100mを制して代表の座を射止めていた“新最速女王”のシャカリ・リチャードソン(21)が、そのレースのドーピング検査で陽性反応の出た禁止薬物マリファナの使用を認め、1カ月の資格停止処分を受け入れ、100mでの東京五輪出場が消滅したことを明らかにした。 リチャードソンは米アンチドーピング機関が「禁止薬物のマリファナ検出による1ヵ月の資格停止処分」を発表する直前の米国時間2日の早朝に五輪放送権を持つ米NBC局のモーニングショー「トゥデー・ショー」にリモートで生出演。マリファナの使用を認めて謝罪しキャスターの質問に答える形で衝撃の告白をした。 「自分が何をしているのか、何をしてはいけないのかを知っていて、それでも、あの決断をした 。私の場合、言い訳をしたり、共感を求めたりしているわけではありません」 リチャードソンは、マリファナがドーピングの禁止薬物リストに入っていることを知っていたが、米国の代表選考会を前に、実の母親死去の知らせを受けて、その悲しみをまぎらわすために使用したという。ちなみにマリファナはドーピングの禁止薬物ではあるが、違法薬物ではなく米国内で州によっては使用が認められている。 その母の死はレースを控えた時期にメディアのレポーターから知らされたのだという。 ファンやサポートをしてくれている関係者に向けては「私が落胆しているのと同じくらい、私がトラックに足を踏み入れるときは、私自身だけでなく大きなサポートと愛を示してくれたコミュニティを代表していることを知っています...。あのとき(マリファナ使用時)、自分の感情をコントロールする方法や、自分の感情に対処する方法を知らなかったことをお詫びします」とのメッセージを送った。 そして「私も人間です。私は他の人より少し速く走れるだけなのです」と続けた。 21歳のリチャードソンは、2年前に100m10秒75のUー20の世界記録を樹立、200mでも22秒17のU―20の世界歴代2位の記録を叩き出し今季は4月の世界陸連コンチネンタルツアー・シルバー大会の100mで10秒72の世界歴代6位の記録をマークした。2代表選考会では100mを10秒86で制して初の五輪代表を勝ち取っていた。長いネイルと派手なヘアカラーのファッションで人気と注目を集め、東京五輪では、“レジェンド”フローレンス・ジョイナーの再来、米国人女性としては、1996年のゲイル・ディバース以来となる金メダル候補として期待されていた。 ただリチャードソンは、今回の薬物違反によって、今後の競技生活や五輪出場をあきらめたわけではないことを強く主張した。