WBCバンタム級王者中谷潤人「すごく光栄です」米老舗専門誌の年間MVP候補入り歓迎し渡米
プロボクシングWBC世界バンタム級王者中谷潤人(27=M・T)が米老舗専門誌の年間MVP候補入りの「朗報」を胸に米合宿に向かう。 2月24日、東京・有明アリーナで同級6位ダビド・クエジャル(23=メキシコ)との3度目防衛戦を控え、7日にはスパーリング合宿先となる米ロサンゼルスに出発。約1カ月間、師事するルディ・エルナンデス氏、岡辺大介氏の両トレーナーのもとで実戦トレーニングを積む。渡米前、報道陣に対応した。 中谷は「今年、2025年はワールドワイドに、世界を意識してもらえるようなファイトをしていきたい気持ちです」と抱負を口にした。6日(日本時間7日)、創刊100年以上の歴史と権威があり、ボクシングの「バイブル(聖書)」と言われる米専門誌ザ・リングから24年の年間最優秀選手賞のノミネート6選手が発表され、中谷も候補の1人に選ばれた。 中谷の他、3団体統一ヘビー級王者オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)、IBF世界同級王者ダニエル・デュボア(英国)、WBO世界同級暫定王者ジョセフ・パーカー(ニュージーランド)、WBC世界スーパーフライ級王者ジェシー・ロドリゲス(米国)、4団体統一ライトヘビー級王者アルツール・ベテルビエフ(ロシア/カナダ)が名を連ねている。 そうそうたる豪華メンバーとともに年間MVP候補入りし「すごく光栄ですし、引き続き頑張らないといけない」と気を引き締めた。もともと渡米前は緊張感を持っている。エルナンデス・トレーナーのもと、1日最低8ラウンド、世界戦と同様に12ラウンドを1日おきに消化するのが通常でもあり、中谷は「ハードなトレーニングが待っているので緊張感を持っている」と強調。27歳の誕生日となった2日から始動し、国内で3度スパーリングをこなして実戦感覚を取り戻したという。 クエジャル戦は区切りのプロ30戦目となる。中谷は「区切りなので勝利したいと思う。今年は統一戦もしたい。できるだけ長く現役を続けていきたい。初詣も『健康でけがなく過ごせるように』とお願いしました」と笑顔。愛称も「愛の拳士」から「ビッグバン」に変更した25年初戦に向け、充実した米国でトレーニングを積む構えだ。