実家にプール、年2回海外旅行…「超裕福な実家」に育った35歳保育士妻「深夜の外出」の謎
大手企業の誠実そうな会社員
今回の依頼者・秀行さんは、大手企業に勤務する会社員です。品がよく、優等生然とした雰囲気で、堅実な男性が好むブランドのバックと腕時計をつけていました。カウンセリングルームに来たのは退勤後の19時で、ワイシャツにジャケット姿。シャツの白が濁り、襟と袖が黄ばんでいたので、「“自分のことは二の次”という忙しい生活をしているんだろうな」と感じたところ、「3歳の娘のためにも早く帰りたくて」と言っていました。 顔色は青白く、すらっと背が高く、男性特有の色気のようなものはありません。 「妻が水曜日の夜中に家を出ていくんです。多分、あれは浮気をしている。妻はもう僕に愛情はないんだと思います。離婚になったら娘と離れ離れになってしまう。父親が親権を持てるように、なんとか証拠を取ってもらえないものでしょうか」
多くの女性は僕ではなく会社の名前が好き
思い詰めた表情で語る秀行さんに、妻との出会いからお話を伺いました。 「合コンです。僕は研究職で、食品成分の効能を実証するチームに入っています。勤務先の名前が通っているから、独身時代はモテました。でも、女性たちは僕が好きなんじゃなくて、勤務先が好きなんだよなと思っていた33歳のときに、妻に出会ったのです」 妻は当時、保育士として働いていました。実家が裕福で、祖父が創業したビルメンテナンスの会社を経営しており、羽振りがいい。妻は裕福かつ文化的な家庭で育った人特有の余裕を湛えており、そこにも惹かれたそうです。 「合コンの後、妻からラブホテルに連れ込まれたんです。僕がどうしていいか分からずにいると、“サウナだよ。さっき好きって言ってたでしょ”と言う。確かに、僕はサウナが好きだと話していました。当時、サウナブームは今ほどではなかったのですが、彼女も相当、いろんな施設を巡っており、その日は“ととのった”だけで帰りました」 その後、都内の銭湯やサウナを巡り距離を縮めていきます。そんな友人関係が1年続いた後に、秀行さんから告白。「遅いよ」と笑って、キスに応じてくれた表情が忘れられないと言います。 「かわいいな、大好きだなと思って、2年の交際の後にプロポーズしました。僕は35歳、彼女は30歳です。“住む世界が違う”と思ったのは、実家に挨拶に行ったとき」