ブラス×アイドル融合ユニット C;ONインタビュー「今は自分たちのスタイルを確立できて、どこに出ても「これが正解」と思ってやれている感じがします」
――杏実さんも小さい頃からピアノを弾いていたんですよね。 杏実(p) 母のピアノが家にあって、小さい頃から遊びで弾いていました。幼稚園に入ったら、ヤマハ音楽教室が付属であったんですね。姉がそこでピアノを習っていて、私も入りました。途中からコンクールに出るジュニア専門コースに移って、栃木で1位になったこともあります。 ――クラシック畑で育ったわけですね。 杏実 聴くのも当時はクラシックが多かったんですけど、父がイエスとかピンク・フロイドとか、プログレッシブロックが大好きだったんです。楽譜もあったので、小さい頃から母に習って練習をしていました。 ――言われてみれば、C;ONでも杏実さんはプログレっぽい弾き方をすることがありますね。 杏実 シンセで昔っぽい音質や音色を使ったりはしています。 ――大学では音楽の先生を目指していたとか。 杏実 4年間、小学校か高校の音楽の先生になるための勉強をしてきました。でも、教師は免許を持っていれば、いつでもなれるので。佳子ちゃんが高校の同級生で、C;ONで楽しそうに活動しているのをSNSで見て、私も演奏家の道に進みたいと加入しました。 ――みなさん、幼少期から音楽で活躍されていたようですが、アイドルには馴染みはなかったですか? 聖奈 私はAKB48さんがすごく流行っていた頃、こじはる(小嶋陽菜)さんが大好きでした。今の女社長な感じにも憧れます。 佳子 私は(篠田)麻里子様が好きで握手会にもよく行ってましたけど、行ったら、あっちゃん(前田敦子)と握手しちゃいました(笑)。直接見たら、キラキラ輝いていたので。演奏家としては、サックスはアイドルだとバックバンドに回ることが多くて、ソロでもダンスはしませんよね。演奏もパフォーマンスもできないかな......と思っていたら、C;ONをネットで見つけたんです。 栞音 C;ONで活動をしていくうちに、アイドルさんと共演することが多くなって、「こんな人たちがいるんだね」とか、みんなでライブを観に行って勉強をしてきました。ももクロ(ももいろクローバーZ)さんのドキュメンタリーを観て、最初は路上ライブから始めて......というところに感情移入して好きになったり。自分たちもアイドル活動をしているからこそ、10何年も続けていく大変さは分かります。 愛佳 私がC;ONに入ったときは小学生の子供で、自分がアイドルになるとは思っていなくて。他のアイドルさんから学ぶより、グループでお姉さんのメンバーを見ながら、育ててもらいました。 杏実 私も田舎のイモな大学生だったので(笑)、メイクの仕方も分からなくて。C;ONのメンバーが憧れのアイドルで、メイクやヘアセットをマネしていました。 ――アイドルとなるとパフォーマンスの他に、特典会などのファン対応がありますが、そちらも最初から楽しめました? 愛佳 最初は赤ちゃんだったので、ヤバかったです(笑)。ファンの方が自分とチェキを撮りに来てくれるのが初めてで、メッセージを書きながらおしゃべりするのも、何を書けばいいのか何を話せばいいのかも分からなくて。ドキドキしながら勇気を振り絞って、「ありがとうございました」のひと言を言うことしかできませんでした。ちょっとずつ緊張が解けて、今はこんなにおしゃべりになりましたけど(笑)。当時から応援してくださっているファンの方には「いつの間にこんなに話すようになったのか分からない」と言われます。 栞音 中学のときの部活が上下関係に厳しくて、目上の人にタメ口なんてありえない環境で育ったから、ずっと年上のファンの方と「〇〇じゃーん」と話しているアイドルさんを見てビックリしました。スタッフさんにも「もっとフランクにしたほうがファンになってもらえる」と言われても、最初は全然できなくて。半年くらい修業を積んでから(笑)、やっと友達みたいになれました。 佳子 私は特典会を5年やってますけど、話すかチェキを書くかに集中したくて、いまだに同時進行できません。「会話が成立しない」と、よくXでつぶやかれています(笑)。 聖奈 私も最初はそうでした。書きながらしゃべっていると、内容が分からなくなってしまって。サインも何も考えず、漢字で「聖奈」だけ書いて渡していました(笑)。他に何を書いたらいいか、ファンの人に決めてもらって、そのまま書いていたり。