健康自慢の59歳、たまたま受けた大腸内視鏡検査で見つかった大腸がん…どんな人がなるかわからない
40、50、60歳、年齢の節目に受けては
人間ドックで大腸がん検診を行っている施設のデータで、無自覚無症状の方で大腸がんが見つかったのは0.14%、症状があって外来受診して見つかったのが5.4%という報告があります。症状がある場合、無自覚無症状と比べるとかなり高率ですが、時々、Tさんのような方と出会います。ですから40歳、50歳、60歳など節目をきっかけに一度大腸内視鏡検査を受けるとか、便潜血反応検査を受けるようにしていただきたいと思います。
松生恒夫(まついけ・つねお)
1955年東京生まれ、80年慈恵医大卒。94年松島病院大腸肛門病センター診療部長。2003年、東京都立川市に松生クリニック開業。日本消化器内視鏡学会指導医で胃・大腸内視鏡検査の経験豊富。「便秘外来」を開き、食事療法による症状改善にも取り組んでいる。一般向けの著書は170冊を数え、中国語・韓国語に翻訳されているものもある。