「身近な口腔外科とは?」解説する公開講座も―口腔外科学会総会・学術大会、22日から横浜で
◇口腔外科の重要性を伝えられる大会に
近年、歯科医師の数が減少傾向にあります。特に地方での減少幅が大きく、歯科医師の地域偏在が起こる恐れがあります。また全国的な傾向として、歯学部卒業後に口腔外科に進む学生が減少しています。その影響で、地方では歯科医師の減少以上に口腔外科医の減少が深刻化する可能性があると考えています。 難しい抜歯や歯肉の細菌感染、歯が折れるなどの外傷、顎骨の骨折などエッセンシャルな口腔外科治療はどの地域にも必要です。また、プログラムの紹介で能登半島地震に触れましたが、災害が起こったときにも口腔外科は重要な役割を果たします。 外科医のなり手不足も話題になるように、外科系は急患や呼び出しがあったり手術が長時間に及んだりすることに加え、診療にはリスクもあることなどから若手から敬遠されがちですが、やはり後継者をしっかり育成していくことが我々の課題です。口腔外科医は一定数、日本の社会に必要なのだということを、学術大会や市民公開講座を通じて社会に伝えられたらよいと思っています。
メディカルノート