すがちゃん最高No.1「ずっと家族のことが恥ずかしかった」でも自分だけが特殊じゃないと気がついて。家族は大なり小なり「変」と考える理由
東京に来て家族のことを話してみたら、明るく笑い飛ばされた
――それで、東京の放送専門学校に通うことにしたんですよね。そこからですよね、家族のことを人に話せるようになったのは。 【すがちゃん】:山形にいたときは家族のことが恥ずかしかった。傷つくとかそういう感情はよくわからなかったから、恥ずかしいと思っていたんですよね。 でも、おもしろいやつらと知り合って家族の話になったんですけれど、みんな家庭が変というか、なにかしら難があって。うちよりエピソードが強かったり、そういうのをみんなで言い合ってゲラゲラ笑ったんですよね。自分の不幸な体験=おもしろい、みたいに。もちろんうちの話も大爆笑でした。道徳的にはどうかと思う内容でも、ずっと秘密にしてたとか、トラウマだったとひそかに思っていたことが、爆笑トークになるってことがめっちゃ新鮮でした。 「なんだ、みんな家族のことで悩んでたのか」とか、「家族が変っていうのはうちだけじゃなかったんだ」とか。これまで「フツー」というのがうち以外、と思っていたんですけれど、意外にフツーじゃない家も多い、つまり自分のうちのこともそんなに隠すほどのことでもないんだと。 本当にいやだったこともエピソードトークにして爆笑してしまえばいいと思ったら気が楽になったんです。
父親がすがちゃんの「職場」に乱入、なにもかもバラされて
――さらにお父様がライブを観に来た時に「自分自身の恥ずかしい壁」をぶっ壊されたと著書にあります。 【すがちゃん】:芸人って、親に自分のネタ見られるのもいやだし、ライブに来るなんてめちゃめちゃいやなのに、いきなり来ちゃって。親父という存在も隠していたし、僕自身借金をしていたのもおおっぴらには人に言ってなかったんですよね。なのに、親父は自分のある種「職場」であるライブに勝手に入ってきてかき回すし、「お前の借金なんとかしろよ」ってみんなの前で言ってしまって。 隠しておきたいことが一気に露呈して、もうなんでもいいやって。なんにも恥ずかしいことはないなって思ったんです。 ――その後、ぱーてぃーちゃんのおふたりにもお父様は会っているんですよね。 【すがちゃん】:会ってます。というか、自分が女の人と会いたいために、アシがほしくて、きょんちぃの車に乗せてもらうということで。「みんなで一緒にメシ食おう」と言うのはいいけれど、結局きょんちぃに女の人を家まで送らせて、親父もあっさり帰っちゃうし……。さすがにマグマが噴き出すくらい怒りがわきましたけれど(笑)、ふたりは最終的にゲラゲラ笑っちゃって。親父って本当にすごいですよね。「おもしろかったから」とか「楽しかったから」で許されてしまう。 あ、かかったお金はいつの間にか全部俺が払ってました(笑)。