話しかけても無視される...相手を怒らせたときに「一番最初にすべきこと」
自分のせいで相手に迷惑をかけてしまうことがあります。そのとき、謝っても、相手の怒りが大きくて、石のように無言だったり、無視されたりする......。そんなつらい状況で、謝る側にできることとは? そして、いちばんやってはいけないこととは? 人間関係が良くなる8か条 プロのコーチとして、これまでに2万人以上のリーダーを対象にコーチングやリーダーシップの指導をしてきた林健太郎さんによる書籍『「ごめんなさい」の練習』から、人間関係の修復のポイントを紹介します。 ※本稿は、林健太郎著『「ごめんなさい」の練習』(PHP研究所)から一部抜粋・編集したものです。
「コップ理論」で、ただ水をそそいでいく
相手に「ごめんなさい」を伝えても、うまくいかないことがあります。 たとえば、相手の怒りがおさまらなかったり、石のように無言だったり、うつむいて視線を合わせてくれなかったりするような場合です。 そのとき、「こっちが謝っているのに、その態度はなに!?」と反論するのは、もちろんNGです。許すか許さないかは相手の領域内のことなので、こちらではどうにもできません。それでは、うまくいかないときは、どうすればいいのでしょうか。 相手に繰り返し「ごめんなさい」を伝えてみてください。「ごめんなさい」は、いくら使っても在庫が減ることはありません。在庫は無限。出し惜しみせず、どんどん回数を重ねていきましょう。 ですが、反応がよくない、もしくは返事すらしてくれない相手に、繰り返し「ごめんなさい」を言いつづけるのは、なかなかしんどいですよね。そこで、私が普段「ごめんなさい」を重ねていくときに意識している技術をお伝えします。名づけて「コップ理論」です。 コップが相手の「心」で、水があなたの「ごめんなさい」です。相手のコップに少しずつ水をそそいでいく様子をイメージしながら「ごめんなさい」を伝えます。 コップの容量は相手によって違うし、同じ人でもそのときの状況によってまったく変わるので、どれくらいの「ごめんなさい」でコップがいっぱいになるのかは、やってみないとわかりません。 最初の「ごめんなさい」で足りなかったら、時間を置いて2回目を。それでもダメなら3回目、4回目、5回目......というふうに続けてみてください。