春香クリスティーン「子育ては自分の力だけではどうにもならない」1児の母になって見えた社会とのつながり
「サポートしてくれている、周りの人の気持ちも考える必要がある」子育て社会にとって大切なこと
――子育てをする中、家族や職場の人など周囲の人たちとの関わり方に変化はありましたか。 春香クリスティーン: たとえば、子どもってすぐに病気になるんですよ。保育園に通っていると、ほかの子からいろいろな病気をもらってきてしまうので、多い時は月の半分近くは何かしらの病気にかかっています。 具合が悪いときは保育園に預けられないので、派遣社員として働いていた当時は、仕事の調整が大変でしたね。事情を説明すればもちろん休ませてもらえるんですけど、自分が休んだ分、ほかの人に負担がいってしまうじゃないですか。なんとか休まずに済む方法を必死で探っていましたが、やっぱり難しくて。人に迷惑をかけないように子育てしようって思っていましたけど、無理でしたね。 でも、子育てをしている側からすると仕方のないことであっても、子育てを経験していない方からしたら「なんでそんなに休むの?」と感じてしまうこともあると思います。自分も、もし子どもがいない立場だったら、そう思ったかもしれません。 働きながら子育てができる社会にしていくには、子育てをしている当事者だけじゃなく、その人をサポートしてくれている、周りの人の気持ちも考える必要があると思うんです。いろいろな立場の人同士が、互いを理解すること、そして当事者になった人の話を、当事者でない人とどう共有していくのか。それがすごく大事だと思います。 ----- 春香クリスティーン 1992年、スイス生まれ。父は日本人、母はドイツ系スイス人。2008年に単身来日し、タレント活動を開始。バラエティ番組や情報番組のほか、国会議員の追っかけという味を生かして報道番組や選挙番組などでも活躍する。2018年にタレント活動を休業、同年結婚。2022年に芸能活動を再開した際に、2021年に出産したことを明かした。 文:中村英里 (この動画記事は、TBSラジオ「荻上チキ・Session」とYahoo! JAPANが共同で制作しました)
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