「学校だけが“世界”になってる子は多いけど、他にもいっぱいある」みりちゃむが学校の外に居場所を作った理由 #今つらいあなたへ
「居心地が悪かった。学生時代ってしゃべれる人がいないのが一番きつい」。当時を振り返ってそう語るのは、egg専属モデルとして活躍し、“口喧嘩最強ギャル”として10代からの人気を集めているインフルエンサー・みりちゃむさん(21)。中学時代にいじめを経験した彼女だが、学校以外に自分の居場所を作れたことで救われたという。どのように気持ちを切り替え、新しい世界を見つけることができたのか、話を聞いた。(取材:たかまつなな/笑下村塾/Yahoo!ニュース Voice)
夏休み明け、仲良しグループから突然の無視
――なぜいじめられていたという過去を告白しようと思ったのですか? みりちゃむ: 昔あった悪いことは、笑い話にしちゃったほうが人生楽なんじゃないかな、っていう感覚があるからです。自分の中に溜めれば溜めるほど、どんどんその存在がでかくなってくると思う。 ――当時はどのような状況だったのでしょうか。 みりちゃむ: いじめの原因は、中学2年生の夏休みにオーディションを受け始めたことですね。仲良かった子たちを中心に、女子全体にハブられました。私が芸能活動を始めたのが、多分気に食わなかったのかな。「自分より目立つな」っていう妬みですよね。2学期が始まって学校に行ったら、仲良かった子が話しかけてこないし、「なんか雰囲気が違うな」って。 実はもともと、中学校1年生の終わり頃から「起立直後性低血圧(起立性調節障害)」という病気になってしまって、学校にはあんまり行けてなかったんです。いじめがあって、余計に行かなくなっちゃいました。2年生の3学期になってからは、6時間目だけとか給食の後だけとか、ちょこちょこ行くようになったんですけど、基本しゃべんないですよね、誰とも。自分も「もういいや」って諦めて一匹狼でいってたんで、特定の仲いい子はいなかったです。 ――起立直後性低血圧というのはどのような病気なんですか? みりちゃむ: 低血圧のせいで気持ち悪くなってしまって、朝に起きれないとか。頭痛が酷くて頻繁に薬を飲んだりとか。はたから見ると怠けているだけに見える症状なので、同級生には「サボってる」って言われたりもしました。 そんな中で芸能を始めたっていうのも、いじめの原因の一つなのかもしれないです。「あいつ学校に来てないのに、なんで芸能活動はできるの?」みたいなのもあったのかなとは思いますね。 ――当時の心境は? みりちゃむ: 居心地が悪かったですね。直接危害を加えられたわけではないから、怖いというのはなかったけど。学生時代って、しゃべれる人がいないっていう状況がやっぱり一番きついかなと思う。 ――つらい状況の中で、どのように気持ちを切り替えたのでしょうか。 みりちゃむ: 私の場合は、ちょうどやりたいことを見つけてオーディションを受け始めて、そっちを頑張ろうって思えたのが救いだったのかな。それがなかったら、どうしてたんだろう。事務所に所属して、そこで友達ができたのもあって、学校のいじめのことは気にしなくなりました。 事務所には、同じような境遇の子が多かったです。ギャルに限らず、芸能やってる子はいじめの対象になる子が多くて。見た目が派手な分、周りからとやかく言われたりするせいですかね。でもみんな全く気にせず「私は私、別に悪いことしてない」って堂々としてるんです。学校のいじめのことを話したら、「別にお前は悪くないんだから、どうでもいいじゃん」って言ってもらったり。私も「ああ、そうやって生きていけばいいのね」って学びになりました。