「家という安心できる居場所から、学校という社会に出るのが怖かった」不登校を経験した女子大生クリエイター・わたげが語る、ぼっち活の魅力 #今つらいあなたへ
「学校っていう存在を思い出すのが苦痛で、8月の後半は毎年すごく病んでいた」と学生時代を振り返るのは、10代女子が選ぶ好きなTikToker1位を獲得した、ぼっち系女子大生クリエイターのわたげさん(21)。高校生の夏休み明けからほとんど学校に行けなくなってしまったという彼女は、なんでもひとりで楽しむ「ぼっち活」をSNSで発信することで強くなれたという。マイナスイメージの強い“ぼっち”という言葉をあえて使いこなし、孤独に悩む若者の心に寄り添うわたげさんの思いを聞いた。(Yahoo!ニュース Voice)
高校1年生の夏休み明けから学校に行けなくなった
――学生時代を振り返って、夏休み明け直前はどんな気分でしたか? わたげ: 学校っていう存在自体を思い出すのが、本当に苦痛でした。みんなも毎年8月後半は嫌な気持ちになると思うんですけど、やっぱり他人以上に気分が落ち込んでしまうというか。普段から学校に行くのが嫌なのに、こんなに間を空けたらそりゃ行きたくないよな、という感じで毎年すごく病んでました。 小・中・高と成長していっても、この落ち込みに対しての解決策を見つけることはできなかったです。登校日が来たら、自分の意志を無視してただ学校に行くのみでした。最終的に、高校1年生の夏休み明けから、全く学校に行けない状態になってしまいました。 ――学校では何が一番つらかったのでしょうか。 わたげ: 登校することが私の中で一番の課題でした。小さい頃から、朝起きて社会に出て行くこと、家という自分の安心できる場所からたくさんの人がいる外に出ることに、すごく苦手意識があったんです。もう逃げちゃいたいな、と思っていました。 今でも学校について思い出すと、朝の下駄箱の風景が頭に浮かんできます。「ここを通ったら、もう社会に出なきゃいけない」「自分の中で、何かスイッチを入れなきゃいけないんだ」という感覚があって。当時はそんな考えに追い詰められてしまって、外に出るのが怖かったです。そのせいで、中学の後半から休みがちになってしまい、休んでいることに対する周りの目が気になるようにもなって、学校に行けなくなってしまいました。 ――いじめや嫌がらせなどはなかった? わたげ: いじめに発展したわけではなかったです。友達はすごく優しくて、休んでいた理由を深掘りすることなく普通に接してくれていたので、本当に助けられていました。 でも逆に、友達にすごく気を遣わせているんじゃないかなって不安でした。例えば、お昼休みの時間にご飯を一緒に食べていて「私がいなかった時の話題を出せてないんだろうな」とか細かいところが気になって、「ああ、もう私はいない方がいいんじゃないか」と塞ぎ込んでしまったり。休んでいる時も罪悪感があるし、学校に行っても、休んだことで他の人に迷惑をかけているんじゃないかという罪悪感でまた苦しくなる。どんどん負のループにはまっていきました。