2年前まで高校教諭だった“シン・理想の上司”、町田・黒田監督が持つ「リーダーとしての3つの手腕」
明治安田生命から毎年発表される「理想の上司ランキング」には芸能人だけでなくスポーツ選手や監督も名を連ね、2024年はドジャースの大谷翔平が2位にランクインした。 【TOP20】2024年最新、理想の上司ランキング! 2位「大谷翔平」を抑えた1位は? だいたいその年に活躍した著名人やスポーツ選手が初登場することが多いが、実は次回の「理想の上司候補」として注目されているのが、Jリーグ町田ゼルビアの黒田剛監督だ。 2年前まで高校教諭として青森山田高校サッカー部の監督をしていた黒田監督が、2023年J2町田の監督に就任するとその年にいきなりJ2で優勝。そして初昇格したJ1でも首位争いをしているという驚きの成果を叩き出している。 プロサッカーチームの監督として高い評価を得ている黒田監督だが、実はそのリーダーシップや人材育成の手腕から、ビジネス界からも注目されているリーダーの1人となっている。 黒田監督のリーダーとしての価値や魅力はどんなところにあるのだろうか。
◆サイバーエージェント藤田社長が「1つの事業を任せられる」と高評価
高校教諭であった黒田監督をいきなりプロサッカーチームの監督として抜てきしたのは、あのサイバーエージェントの藤田晋社長だ。サイバーエージェントは2018年に町田の経営権を取得し、2022年には藤田社長が自ら町田の代表取締役兼CEOに就任した。 そんな藤田社長がチームの監督として招へいしたのが、当時青森山田高校で総監督をしていた黒田監督だった。選手としてもコーチとしてもプロ経験のない黒田監督を起用するというのは、サッカー関係者にとっては理解に苦しむ人事だったが、藤田社長は経営者の目線で、黒田監督の「マネジメント力」を高く評価した。 藤田社長は、 「リーダーとして極端な話、ウチのグループ会社の社長をやっても結果を出しそうな感じの人ですね」 と取材の中で語っている。 町田は新体制になってからコーチが8人増員され、通訳やトレーナーも含めると15人程度のスタッフが練習に関わっている。選手も30人以上いるのでバックオフィスのスタッフも合わせると40~50人の組織をまとめるリーダーとなる。 そしてオーナーである藤田社長が目指すビジョンやチームの方向性を、現場で実現させていくという立場を考えると企業でいえばまさに「事業部長」のようなポジションだろう。 そんな置かれている立場や経営者としても有名な藤田社長の評価から、世のビジネスパーソンたちが「組織を率いて成果を出しているリーダー」として黒田監督に注目しているのだ。