元詐欺師リーダーらが語る「闇バイト」大増殖のワケ。「ピュアな性格の人が多いからか指示に忠実に従ってしまう」
先日のニュースで、大手アルバイト求人アプリのタイミーがアプリ上の闇バイト募集に応募しないよう注意を呼びかけたことが話題になった。 闇バイトがインターネット上で身近に潜んでいる今、どのように身を守ればいいのか? 前出の廣末登氏が語る。 「必要以上に個人情報を送らせようとする相手には気をつけたほうがいいです。『写メで身分証を送れ』なんて、普通の企業だったらまずありえないと考えるべきです。この危機意識が低い人が多いので、メディアや学校などを通して安易に個人情報を渡すことの危険性がもっと周知されるべきだと私は考えています。 最近では『あるSNSの投稿にいいねをするだけ』という募集があって、実際にやってみたら報酬を受け取るには個人情報が必要だと言われる、そして言われたとおりに個人情報を送ると弱みを握られて闇バイトに巻き込まれる事案も発生しています。 このように『......するだけで』とうたって、応募者の個人情報を得ようとする募集は非常に多いです。あの手この手で個人情報を握ろうとするリクルーターのわなにハマらないことが重要です」 最近もX上で、「夜中に『猫』を探すだけ」というタイミーに掲載されたバイトの募集が話題になった(現在は削除)。この「猫」は高級車レクサスの隠語で、募集に応募したら個人情報を握られた上で車の盗難の片棒を担がされることになってしまうのだ。 SNSに蔓延する闇バイト募集について、前出のフナイム氏はこのように語る。 「いろいろな闇バイトの募集が手を替え品を替え掲載されていますが、リクルーターの一番の目的は相手の個人情報を握ることです。その目的さえ達成することができれば、入り口はどうでもいいことが多い。 個人情報を握られると、『最初募集していた仕事は定員がいっぱいになったので、こっちの仕事はどうですか?』と別の仕事に誘導されて、連絡手段としてテレグラムやシグナルなどの匿名性の高い通信アプリをインストールするよう勧められます。ここまで来ると、もう脅しの材料がそろって逃げられなくなっていることが多いです」 ■二極化する裏社会の仕事