「どうせ自分には」という思い込みが、できるはずのことまで本当にできなくしてしまい…を崩すには?
◆メンタルブロック 熱心な塾講師から聞いた、このエピソードは、私たちに重要なことを気づかせてくれます。 それは、「どうせ自分にはできない」「どうせわからないに決まっている」という思い込みが、できるはずのことをできなくさせ、わかるはずのことをわからなくさせてしまうということです。 これを、メンタルブロックと呼びます。 「自分には無理」と決めつけることによって、それ以上試みることをやめてしまうのです。
◆メンタルブロックは癖になる 「どうせできない、考えても無駄」というメンタルブロックを崩すには、「よく考えるとわかった!」「諦めなければ、できるようになった!」という体験によって自信をつけることが役立ちます。 小さな成功体験が小さな自信を与えてくれ、これが積み重なることで大きな自信となります。そして、「がんばれば、自分にもできるのだ」という自己効力感を持つことができます。自分についての否定的な固定観念に縛られないことが、頭の働きをよくしてくれます。 このように、メタ認知を働かせてメンタルブロックを崩そうとする姿勢が必要です。 メンタルブロックは、どうやら癖になるようですから、「できない」という呪縛からは、できる限り早く逃れた方がよいでしょう。 ※本稿は、『メタ認知』(中公新書ラクレ)の一部を再編集したものです。
三宮真智子