“いじめ、引きこもり、家庭内暴力” 負の連鎖から抜け出したモデル・よしあき――きっかけは原宿への憧れ #今つらいあなたへ
SNSを中心にZ世代のファッションアイコンとして、姉であるミチさんとともに注目されるモデル・よしあきさん。姉弟のSNSの総フォロワー数は250万人を超えるなど、10代の若者から絶大な人気を得ているが、よしあきさんは過去にいじめによって不登校になり、小学4年生から中学2年生まで引きこもりを経験している。さらに、当時は感情のコントロールができず、母親や姉に対して家庭内暴力を振るう日々を送っていたという。そのようなつらい状況から何がきっかけで抜け出すことができたのか、過去の経験から得た教訓を聞いた。(Yahoo!ニュース Voice)
いじめがきっかけで引きこもり、家庭内暴力を振るう日々
――不登校、引きこもりになったきっかけは? よしあき: 小学校3年生の時に、僕の性格が男らしくなくてヘラヘラしている部分があり、それに対して学校のみんながちょっかいを出してくる感じで始まりました。それがエスカレートして、最終的には手を出されたり、放課後になると「女みたいだから」と女子トイレに押し込まれたりしました。 いじめられていることは親に相談できずに、つらい気持ちをため込んでいました。当時は、自分がいじめを受けていることを親に話してしまうと、親が学校の先生に話して問題になる。そうすると、もっとみんなに嫌われてしまうという考えになっていたんです。それで、ある日突然「学校に行きたくない」というよりも「行けない」という状態になってしまい、小学4年生からは完全に不登校になりました。 ――引きこもり生活をしていた時の気持ちは? よしあき: 家の中でやることが本当に何もなくて、ネガティブなことばっかり考えてしまっていました。とにかく毎日「死にたい」「消えたい」「みんなに迷惑かけている」そのようなことばかり考えていましたね。結果、いつもイライラして家族にあたるようになっていきました。 例えば、“晩御飯にお肉が一つもない”という些細なことで、その瞬間に怒りが溢れかえってしまい、気づいたら暴れて部屋をぐちゃぐちゃにしてしまう。当時の記憶は正直ほとんどないのですが、お母さんのことを蹴飛ばしてしまい、倒れ込んでしまった姿を覚えています。お姉ちゃんのことも殴ったり蹴ったり、包丁を持って追いかけ回したり。それぐらい自分の感情がコントロールできなくなっていて、家族みんながボロボロの毎日でしたね。 ――そこまで感情がコントロールできなくなった理由は何だと思いますか? よしあき: 今思うと、「自分の意見を言うのが恥ずかしい」「自分の意見が全部不正解」だと思っていたので、自分の感情や意見を相手に伝えることが全くできていなかったかもしれません。そういったことが原因で暴れることでしか感情を出せなくなってしまってたのかなと思います。 ――それはどのくらい続きましたか? よしあき: 小学校の4年生の後半から小学校5、6年生まで続きました。毎日暴れてしまうのでお姉ちゃんの受験に悪影響だったこともあり、お父さんと一緒に祖父母のいる台北に引っ越して、お母さんとお姉ちゃんとは強制的に離れて暮らすことになりました。そこから周りにあたる人がいなくなったので、自然に落ち着いていった感じです。 休まざるを得ない時間ができたので、今考えるとその時間がすごく大切だったと思います。日本にいる時は引きこもっていても「学校に通わなきゃ」という気持ちが心の片隅にあって、その感情が毎日襲ってきていました。それが台北に行って“強制的に休む環境”になり、後ろめたさみたいなものがなくなったことがすごく大きかったと思います。