うちは世帯年収1200万円ですが、子育てに集中したい妻が扶養内パートになります。私は年収700万円なので趣味や旅行を控えれば大丈夫でしょうか?
Aさん夫婦は30代、世帯年収1200万円のパワーカップルです。しかし、妻が子育てに集中するために「いまの仕事を辞めて扶養内のパートで働きたい」と言い始めたため、今後のマネープランの相談にいらっしゃいました。Aさんは「今後は趣味や旅行を控えれば大丈夫ですよね?」というお考えですが、趣味や旅行だけ控えれば生活していけるのか検討します。 ▼扶養内で働いてるけど、労働時間が「週20時間」を越えてしまった!「社会保険」に加入する必要はある?
手取りはどのくらい減る?
まず、世帯の手取り収入が妻の働き方でどのくらい減るのか、試算してみましょう。 手取り収入は給与から税・社会保険料(所得税、住民税、健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料など)を引いたものです。手取り収入は一般に給与額の75~85%と言われていますが、今回は給与の75%を手取り収入とします。 夫の給与は700万円なので、手取りは525万円。一方、妻の給与は500万円なので手取りは375万円、夫婦合わせた現在の手取り収入は900万円です。 Aさんの妻が、扶養内パートで働いた場合の収入を年100万円とします。年収100万円なら、税・社会保険料の負担はないので、手取り収入も100万円です。したがって、夫婦の手取り収入は合計625万円。つまり、手取り収入は275万円減る結果となります。
趣味や旅行を控えれば生活していけるか?
Aさん夫婦の共通の趣味はダイビングで、旅費など年200万円くらいの費用がかかっていたそうです。 しかし子どもが生まれたことで、しばらくは夫婦でダイビングに行くのをあきらめなければならないし、今までのような旅行や外食もできません。年100万円くらいは貯蓄もできていたので、子どもが生まれて生活費が少し増えてもなんとかやっていけそう、というのがAさんのお考えでした。 たしかに現状の収支を考えれば、収入が275万円減っても、趣味の支出が200万円減り、貯蓄にまわすお金を減らせば、ギリギリですが何とかやっていけそうです。 でも、5年先、10年先を考えた場合はどうでしょうか。これまでのような旅行には行けなくても、子どもと一緒だからこそ行きたい旅行や、教育費もかかるようになるでしょう。また、2人目の子どもが生まれる可能性もあります。