芸人・柳瀬たかおさんが49歳で逝去 「虚血性心疾患」の前兆となる初期症状とは
虚血性心疾患を予防する方法
・禁煙 喫煙により、血管の内膜損傷、血小板凝集、炎症を起こします。タバコの種類や量によらず害があり、少量であっても心筋梗塞のリスクを上昇させます。タバコを1日に1~14本吸うだけで、心筋梗塞のリスクが2.3倍にもなるという報告もあります。タバコを減らすのではなく、禁煙が最も効果的です。ニコチン依存に有効なニコチン貼付薬、ニコチンガムなどを使用することで、禁煙率を高めることもできますので、病院を受診し、禁煙をするのもよいでしょう。 ・肥満・体重管理 肥満指数(BMI)(体重 / 身長[m]2 )=22 が標準体重、 BMIが25以上で肥満と診断されます。BMIが25以上の肥満の人では心疾患などのリスクが高まることが報告されています。またBMIが25未満であっても腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上のメタボリックシンドロームに該当する人も食事や運動療法を行うことが望ましいと思われます。ただし、急に体重を落としてしまうとリバウンドを起こします。体重またはウエストの3%程度の減少を3~6ヶ月の間に達成するだけで充分です(体重が80kgであれば、2.4kg程度の減量)。 ・食事療法 食事に気をつけることで高血圧症、高コレステロール血症、糖尿病を改善させることができます。高血圧に対しては減塩食(1日の塩分量を6g以下にする)、野菜や果物を積極的に摂取する、アルコールを控えることが望ましいです。高コレステロール血症に対しては動物性の脂(牛脂、ラード、バター)、加工肉、卵類を控える、緑黄色野菜や食物繊維(野菜、穀物、果物、海藻、きのこに含まれる)を多めに取る、大豆や大豆製品を摂取することがよいとされています。また糖尿病に関しては年齢、体重別に必要なカロリー数は異なりますが、エネルギー比率としては炭水化物を全体の50~60%にする、赤身肉や加工肉を控える、食事全体の食物繊維を多めに取るなどが重要です。 ・運動療法 運動を行うことで、コレステロール値を改善させることが報告されています。また血圧を改善する効果も期待できます。具体的には1日合計30分以上の運動を週3回以上、または週に150分以上の中強度以上(軽く息が切れる程度の強さ)の有酸素運動をお勧めします。運動の内容としては、ウォーキング、ジョギング、水泳、エアロビクス、サイクリング、テニスがあります。日常生活として、歩ける範囲のところは積極的に歩く、なるべく階段を使用するなど、いつもの活動に気をつけるだけでも充分に運動することも可能です。