正直に「警察署に出頭」するとバカを見る…駐車違反で黄色いステッカーを貼られても無視すべき理由
■違反金を払えば、違反点数は登録されない 「迷惑にならない場所に少しの間路上駐車しただけなのに、戻ったらフロントガラスに駐禁のステッカーが! どうすればいい?」 【図表】駐車違反のステッカーを貼られたら このような質問をいただくことがあるのですが、「駐車監視員資格者証」を持つ私がお答えします。 駐車違反の黄色いステッカーは正式名を「放置車両確認標章」(以下、標章)と言います。放置とは、禁止場所に駐車し、運転者が車両を離れて直ちに運転できない状態のこと。その状態が確認できたら、駐車監視員、警察官、交通巡視員が標章を貼りつけます。冒頭で「迷惑にならない場所に少しの間」という言葉がありましたが、駐車時間の長短や迷惑の度合いは一切関係ありません。 標章には、自分で剥がすように書かれています。剥がしてから、どうすればいいのでしょうか。次の2つの道があります。 一つは「出頭」。警察署へ行くと、基本的にはいわゆる青切符を切られ、反則金の納付書を交付されます。1~3点の違反点数が登録され、ゴールド免許の人はゴールドではなくなってしまいます。 しかし、標章に「出頭せよ」といった指示はありません。そこで取る2つめの道が「無視」。何もしないで放っておくと、車両ナンバーから判明した違反車両の持ち主に対し、警察から「放置違反金」(以下、違反金)の納付書が届きます。金額は反則金と同じです。 違反車両の持ち主の立場で違反金を払えば、違反の処理は終わり。青切符を切られることはありません。つまり、違反点数は登録されず、ゴールド免許の人はゴールドのままでいられるのです。 「こんな取り締まりには納得いかない」という人もいるでしょう。そういう人は、警察に出頭して青切符を切られ、反則金は払わないという方法もあります。こういうとき、検察は不起訴にすることが多いようですが、それで「よかった」とはなりません。車両の持ち主としてのあなたへ、違反金の納付命令がいくのです。 この違反金の納付は任意ではなく、義務です。納付しなければ「滞納処分」の対象とされます。クルマやゲーム機を差し押さえられ競売にかけられた、などといった報道も見聞きします。実際には、差し押さえの通知がきた時点、または差し押さえのチームに踏み込まれた時点で、驚いて違反金を払う人が多いようです。